行政力×地域力 未来への好循環を生む
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 今回は新時代の女性の生き方を考える講演会の講師として茨城県大子町にお呼びいただいたことから得た学びについてお話しします。

 講演会は大子町役場の主催で、同町の「NPO法人まちの研究室」が企画しました。コーディネーターは副理事長の木村勝利さんです。

 私が茨城県出身なこともあり、尾瀬の郷(さと)片品村での地域おこし協力隊の活動、その後の北毛茶屋の起業、片品村地域おこし研究会や利根沼田夢大学などの取り組みに興味を持っていただいたことが開催のきっかけとなりました。

 講演テーマは「農山村(グリーンエリア)で創る幸せな暮らし」です。女性が農山村ならではの魅力を生かして新時代のキャリアアップを目指すには何が大切なのかを体験を基にお話ししました。

 大子町の地域おこし協力隊など、地域で活躍する女性を中心に参加いただきました。地域おこし協力隊の制度を使って移住し、空き旅館を活用したゲストハウス運営に従事する傍ら新しい隊員の定住・定着に向けた事業のスタートアップのサポートを行う方、イラストやデザインの技術を生かして地域事業のPRに携わる方などがいました。

 私は生き生きと暮らす女性が多い地域は元気になっていくと考えており、刺激をし合えるうれしい出会いでした。

 町内でも新しい取り組みを始めた方々との出会いがありました。地産地消のおもてなしをする廃校利用の「日渡食堂」を中心となって手掛けるお年寄りの方々、学校の校庭を活用した野外映画上映会を協力し合って作り上げた地域の方々などです。海外からの移住者の話を聞く機会も得ました。

 役場の方に話を伺うと行政のできることとできないことを整理し、地域のハブとなる民間組織に相談・依頼しているとのことでした。協力隊後の定住・定着率も71%と、全国平均の48%を上回ります。行政が協力隊の弾力的な制度を理解した上で活用しているのを感じました。

 大子町でそのハブとなっているのが地域の多様なプレーヤーが手を組み生まれたまちの研究室です。地元住民と移住者がさまざまな連携をする取り組みが増え、受け手がワクワクするような発信をし続けることで興味を持つ人が増え、地域の内と外が交わることが増え、生き生きしている人が増え、地域全体が楽しくなるという好循環を生むことができていて感動しました。

 それらから得た学びは、縮小の時代の中でも私たち一人一人が当事者として地域の未来を見据え、持続可能で楽しい環境づくりを進めていくことで、幸せな暮らしに近づいていけるということです。地域に暮らす私たち自身が幸せと感じる「新時代の群馬モデル」を目指して「行政力」と「地域力」を掛け合わせ一歩一歩進んでいきましょう。



北毛茶屋経営 中村茉由 片品村菅沼

 【略歴】元片品村地域おこし協力隊員。北毛茶屋を経営しながら村地域おこし研究会を主宰。利根沼田夢大学事務局長。茨城県日立市出身。都留文科大卒。
 
2019/09/06掲載

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