県民の宝「上毛かるた」 力あわせ盛り上げよう
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 かるたは子どものやるもので、大人になったらやらないよと、多くの人が言います。私も「大人たちの上毛かるた大会」というイベントを知るまではそう思っていました。大人が熱く真剣にかるたにのめり込んでいる姿を見て、かるたは大人がやっても楽しいのだと、感じました。

 上毛かるたで人生が変わりました。かるた巡りから始まり、大会への参加、地元ラジオ放送局でのかるた紹介、元光GENJI佐藤寛之さん主催の音楽イベントでの司会など、いろいろなことを経験しました。仕事を辞め、将来を悲観していた頃から考えると、この変わりようは自分でも驚いています。

 特に、音楽イベントでの司会は想像もしていませんでした。大勢の人の前で話すことが苦手で、この挑戦はものすごく大きな壁でした。それでも、チャンスをもらったなら後悔なくやろうと気持ちはできていたので、当日は楽しんでできました。苦手意識があって避けていたものも、思い切ってやってみれば案外こなせるものだと思えました。

 今、上毛かるたでやりたいことがいくつかあります。上毛かるたの生みの親である浦野匡彦さんが、上毛かるたを制作するに至った半生を描いた物語を、劇や映画などで作品化したいこと。上毛かるたが作られた理由、かるたにはどんな思いが込められているのか、調べれば分かることはあるのですが、実際に知っている人は少ないと思います。県民の宝である上毛かるたを次の世代につないでいくためにも、こういった作品は必要だと考えます。

 次に考えているのが、上毛かるたをいつでも楽しめるお店や施設を作りたいということです。昨今、働き方の変化やさまざまな家庭環境の変化から育成会への加入率が減少し、上毛かるたをやらないという話を聞きます。大げさに言っても県民の9割が44枚の札を暗記している現状から、数十年後5割の人しか暗記していないということになりかねないと危機感を持っています。

 上毛かるたが誕生して今年で72年。戦後間もない荒廃した群馬の希望となるように、子どもたちが郷土を愛するように、さまざまな願いを込められて作られたかるたが風化してしまうことだけは防ぎたいのです。将来に向けて対策ができるのは今を生きている私たちです。そのための一つに、いつでも上毛かるたが楽しめてルールも学ぶことができ、札の歴史についても知ることができる場所があってもよいのではないかと考えます。

 これらの上毛かるたでやりたいことは、一人の力ではもちろん実現しません。どのような方法があるのかも分かりません。「ち」の札のように、皆で力をあわせて群馬を、上毛かるたを盛り上げていきたいです。



ブログ「まいらいふり~すたいる♪」管理人 田村聖志 沼田市井土上町

 【略歴】郷土かるたやご当地グルメなどを現地に足を運んで紹介するブログ「まいらいふり~すたいる♪」を2017年6月に開設。中央情報経理専門学校卒。

2019/9/10掲載

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