中高生のみなさんへ ハッピーな部活づくり
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 今回で、私の「部活」連載も終わりだ。最後は、ちょっぴり本の宣伝を許してほしい。

 8月に、教育社会学者の内田良さんといっしょに中高生向けに書いた本を出版した。その名も『「ハッピーな部活」のつくり方』(岩波ジュニア新書)。

 中高生のみなさんは、部活を楽しんでいるだろうか? 自分がしたいスポーツや文化活動を思う存分楽しめるのが、本来の部活のはずだ。努力したり、友情を育んだり、勝って喜んだり。そんな風に部活を楽しめているだろうか。

 実際は、部活のことで悩んでいる生徒もいる。もっと休みがほしい、人間関係が苦しい、やめたいのにやめられない、先生や親に不満がある…。そんな悩みを解決するには、どうしたらいいのか。

 こうした疑問に答えたいと思って、私たちは本書を書いた。

 学校で教科を勉強する時には、教科書がある。わからないことが出てきたら参考書も本屋に売っている。でも、部活には教科書も参考書もない。部活で困ったり、迷ったりした時、頼れる本がないのだ。

 そこで本書を「部活の参考書」として中高生のみなさんに届けたいと思った。自分たちの部活生活をハッピーにするために、ぜひ読んでみてほしい。

 この本を書いた私たちは、中学・高校の部活をもっと楽しくおもしろいものに変えていきたい、と願っている。そして中高生の部活の悩みや苦しみを解決したい、とも願っている。

 その願いを実現しようと、これまでに部活のあり方や問題を調査して、学校の先生、保護者、国や教育委員会、一般市民に「部活のあり方を見直そう」と訴えてきた。群馬県の部活も、問題を改善してより良く発展できるように、本紙を通じて訴えてきた。

 でも残念ながら、なかなか部活の問題は解決していない。生徒が本当に楽しめる部活は実現できていない。だから私たちは、中高生のみなさんに直接、本を通して語りかけようと思った。

 みなさん、部活のあり方を見直しましょう。

 部活がおもしろくないなら、おもしろい部活に変えちゃいましょう。

 部活が嫌で仕方ないなら、そこにある問題を解決しましょう。

 そこそこ部活が楽しいなら、もっと最高に楽しめる部活を実現しましょう。

 周りに部活で苦しむ生徒がいるのなら、助けてあげましょう。

 みんなで、みんなが笑顔になれる部活にしましょう。

 日本全国のすべての部活が、中高生にとって「ハッピーな部活」になることを願っている。



早稲田大スポーツ科学学術院准教授 中澤篤史 横浜市緑区

 【略歴】専門はスポーツ社会学。著書に「そろそろ、部活のこれからを話しませんか」。趣味はコーヒーと囲碁。大阪府出身。東京大教育学部卒。妻の実家が前橋市。
 
2019/09/21掲載

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