循環型農業 環境守る努力を一緒に
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 「環境」「農業」「地域」と連携して地域の活性化活動を行っていますが、思いや言葉の通り実行していくことは決して簡単なことではありません。弊社もまだまだ力不足です。今後、増大する耕作放棄地の対応も心配ですが、農業存続と環境保全にお力添えとご協力賜りたいと存じます。

 最後に「循環型農業」についてお話ししたいと思います。循環型農業とは環境への負荷を考慮した農業です。弊社で例えると稲作で収穫した後の稲わらを家畜の餌とし、その家畜の糞を籾殻などと混ぜて堆肥化して農作物を育てるという有機資源を循環しながら継続的な農業を営むことです。

 地球上では温暖化や砂漠化、海洋汚染などさまざまな環境問題が取りざたされています。農業分野も例外ではなく、化学肥料や農薬の過剰散布、家畜糞尿の不適切な処理による水質汚染など環境への悪影響が懸念されています。規格外の生産物廃棄や食品残渣を削減するとともに有機物など資源を再利用をすることで環境負荷を減らさなければなりません。

 スマート農業をご存じでしょうか。近い将来、農業人口は3分の1になると言われています。その3分の1の農業経営者によっていま現状の農作地を維持するためにはAIやICTを活用した農業が必要になるとして、自動運転トラクターやドローンなどの検証実験が国策として全国で進められています。

 私たちもスマート農業技術の一部を導入してクラウド管理による圃場位置や作業進捗の管理、遠隔地の可視化と圃場ごとの収量の把握、食味分析による栽培管理と土壌改良の適正化を各圃場ごとに行っています。

 循環型農業とスマート農業。それらは相反する側面があると思われますが、双方を補う営農として、うまく活用することが大事だと思います。

 循環型農業によって有機物の投入により、肥料代が抑えられることや、土壌が豊かになる効果もありますが、堆肥化処理施設の不足や多投入によって汚染につながる可能性もあります。スマート農業は作業の効率と、適正化が図れるため、肥料や農薬の使用量が減少し燃料などのエネルギー削減にもつながります。

 気候や自然界の影響もあり、これからも多難ではありますが、「100年続く農業」を目指して今日も頑張ります。

 最後に環境を守ることは私たち一人一人の生活を守ることと同じだと思います。よく道路脇の水田周りの草刈りをしますが、残念なことに毎回、空き缶やビニールごみが雑草に紛れています。小さなことかも知れませんが少しの努力で皆さんの環境を大事にしてほしいと願います。



一般社団法人広域農業支援センター代表理事 新井貴久男 渋川市有馬

 【略歴】富士製作所社長。2008年に農業参入。15年より耕作放棄地利用権設定による作付け拡大・受託農作業開始。魚沼良食ナンバーワン大会特別金賞受賞。

2019/10/11掲載

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