猫と集団TNR 繁殖の元栓を閉めたい
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 野良猫を捕まえる捕獲器というものをご存じですか。今、アニマルフレンドは捕獲器を7台保有してます。自分たちの現場で使用するほかに、希望者への貸し出しなど7台の捕獲器は大活躍です。

 自宅に来る野良猫が子猫を連れてくるようになり、だいぶ慣れてきている。そろそろ母猫を捕獲し、避妊手術に連れて行きたいので、捕獲器を貸していただけますか―。

 最近よく入ってくる依頼です。使用方法をお伝えかたがた、依頼者方にお邪魔していろいろ状況を聞いてみます。すると、どうもその依頼者の近所には多頭飼いで不妊手術を施さず、餌だけあげている外飼いのお宅があったりするのです。多分、増えた猫たちは十分に餌をもらえず、一部が餌場を求めて近所の家の庭先に現れ出すのでしょう。

 雄、雌問わず1匹の猫に一生一度の不妊手術。これで多頭飼いがだいぶ減るはずです。どこからともなくやってきて餌を食べ、納屋に住みついた猫が交配の時期を迎えた数カ月後、子猫がまた増えてしまうことがあります。以前に書いた『猫算』であっという間に多頭です。この流れを止めるためには不妊手術! これしかないのです。

 できるだけ少ない頭数のうちに実施することで、費用も少なく済むはずです。このタイミングを逃すと、いざ実施するにも結構な金額が必要となり、どうしよう、もう少し先でいいやなどと構えていると、また交配の時期が…。どうにも手のつけようがなくなってしまいます。

 「集団TNR(捕獲・不妊手術・リターン)」、「一斉不妊手術」という言葉を耳にすることはないですか? 獣医師の協力をいただいて、ある1カ所の会場で行われる不妊手術があります。獣医師は1日で何十匹もの野良猫の不妊手術をやってくださるのです。

 事前に予約した希望者は当日朝、猫を搬送して預けます。不妊手術を行い、夕方、麻酔から覚めたことを確認した後、迎えに来てもらいます。翌日元気であるか確認後、リターンします。もちろんその後も今まで通り餌を与え、終生見守っていくわけです。

 一般的な動物病院での不妊手術に比べ低料金で、ワクチン接種やノミ、ダニの駆虫薬も希望で対応してもらえます。野良猫の多頭で悩む前に、このような機会の不妊手術をお勧めします。

 愛護団体や個人で活動しているボランティアさんに相談すると詳しく聞くことができると思います。とにかく繁殖という水道の元栓を止めないと、かわいそうな野良猫はどんどん増えてしまいます。

 私の投稿も今回で最後の投稿となります。私たち人間と主に野良猫たちとの関わり方をお話ししてまいりました。これからも人と動物、おっきな命とちっちゃな命の共生共存をよろしくお願いします。



アニマルフレンド代表 霜村博子 太田市東長岡町

 【略歴】主婦業の傍ら、2013年に有志団体のアニマルフレンドを立ち上げ。東毛地域の7人で里親探しや「地域猫」の支援に取り組む。16年から現職。関東短大卒。

2019/10/21掲載

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