ぐんま・すき焼きの日 地元愛育む鍋を囲もう
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 野菜王国ぐんまは、「すき焼き応援県」です。群馬県が2014年に宣言しました。みんなで新しいスタイルのすき焼きを作ってみませんか。すき焼きは、子どももお年寄りも鍋を囲んでほんわかして楽しくなるごちそうです。150年前、明治の文明開化とともに牛鍋からすき焼きの歴史は始まりました。

 ぐんま特使でもあるフードジャーナリストの向笠千恵子氏は、すき焼き文化の発展を願う老舗・名店と生産者、愛好家で作る「すきや連」を主宰しています。食いしん坊の私は10年前から会員として全国のすき焼きを研究しています。

 群馬県は15年に11(イイ)月29(ニク)日を「ぐんま・すき焼きの日」に制定しました。制定に先立って開かれた「ぐんますき焼きコンテスト」で最優秀を受賞したのが、私たち「伊勢崎市学校保健会」チームの「ぐんまちゃん好き焼き・赤城三色颪(おろし)添え」でした。

 東京会館の鈴木直登料理長のありがたいお力添えもありました。すき焼きの割り下は、昆布だし350ミリリットル、しょうゆ200ミリリットル、グラニュー糖150グラム。東京会館が長い間守り続けた味です。赤城和牛、下植木ネギ、国分ニンジン、大白大豆の豆腐、在来種コンニャクなどを食材にしました。ぐんまのごちそうすき焼きです。

 柳田国男が「食はハレとケに分かれる」と言うところのハレの料理になります。もう一方で、日常「ケ」のすき焼きを気軽に子どもと楽しみませんか。私が提唱したいのは、子ども参加型、家庭で作るすき焼きです。

 基本はお財布に優しいこと。冷蔵庫に埋もれている食材で作ります。肉は、切り落としで十分。肉のだしで地元野菜をたっぷり味わいます。子どもはニンジンやゴボウをピーラーでむきます。鍋奉行も子どもで、味付けも考えます。関東風、関西風、カレー粉をザク(野菜)にかける小津安二郎監督のカレーすき焼き、トマトすき焼き、ポン酢すき焼き、塩すき焼きなどスタイルも自在です。

 「地場産野菜すき焼き」が楽しめるのも野菜王国ぐんまならではの楽しみでしょう。子どもと一緒に考えて作ったすき焼きは、地元を誇りに思う心も育むと思います。伊勢崎市の徳江基行教育長は、「自分の地域で育てられた食材を愛でて感謝して食べることは、それがふるさとへの愛着となり、自己肯定感につながる」と話されます。

 12月の「いせさきづくしの日」、学校給食にいよいよ伝統野菜の下植木ネギすき焼きが登場します。子どもたちワクワクかな。氷室豚600キロも株式会社クリマ(伊勢崎市)から学校給食に贈られます。

 家庭や学校給食でもっとすき焼きを楽しんで、県民だれもが「すき焼き名人」となって地元を元気にし、群馬県が日本一の「すき焼き応援県」になることを願います。



羽鳥こども医院薬剤師 羽鳥裕子 伊勢崎市南千木町

 【略歴】伊勢崎市「農&食」戦略会議アドバイザー、上州アグリ100年ブランド協議会市民サポーター代表、伊勢崎市農業委員を務める。北里大薬学部卒。

2019/11/6掲載

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