村民に学ぶ 「なんもく大学」開校中
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 南牧村ではここ数年、もともと村に縁もゆかりもなかった人たちが定期的に村を訪れるようになってきました。東京近郊からの参加者が多いですが、群馬県内の参加者も少なくありません。その不思議な集まりの正体は、「なんもく大学」と言うそうです。

 はじめまして。横浜市出身、なんもく大学の古川です。今回は私が運営するなんもく大学の紹介をします。

 現在なんもく大学では2カ月に1回程度、週末にイベントを開催しています。老若男女さまざまな方が関東甲信など各地から参加し、開催地の南牧村に集まってきています。イベントの内容はメープルシロップ採集、農業体験、八木節体験、ツリーハウスづくりなどさまざまです。

 一見共通している点のなさそうなイベントですが、どれも「村民の方々から知恵や技術を教わる」ということを欠かさずに行っています。私たちは、都会に住んでいても学べないような知恵や技術のことを「生きる力」と呼んでいて、これを学ぶということがなんもく大学という名前のルーツになっています。

 フェイスブックをはじめとするSNSで参加者を募集し、1泊2日かけて南牧村で活動しています。東京からの参加者は車に乗り合いをして村に向かい、村にある道の駅で県内からの参加者や村民の方々と合流します。こうしてさまざまな地域から参加者が集まり、交流を深めます。最初は口数少ない参加者も共同作業をすることで、1日目の終わり頃にはすっかり溶け込んでいます。

 2016年5月の開校から3年半にわたりイベントを続けてきました。イベント参加者数は延べ350人ほどです。村で思い出を作ること、村の方々から「生きる力」を学ぶこと、村で手足を動かす体験をすることなど、南牧村とのつながりが350人分積み重なってきました。

 そんなに田舎で何が学べるんだ、そういった声もあるかもしれません。ですが、動植物のこと、地層や岩石のこと、電気や便利な家電に頼らず生きる術、そして近所付き合いや助け合いの精神など、どれも都会では簡単に学べないことばかりです。

 近年、日本全国各地で災害が多く発生していて、どこが被災してもおかしくない状況が続いています。そういった国で暮らすからこそ、南牧村で学べるような「生きる力」を身につける意義があるのだと信じて、そして南牧村につながりを作ることで南牧村が第二第三の故郷となり、万が一の災害のときに互いに助け合える関係性になると信じて、私たちは活動しています。

 南牧村の皆さま、今後もまた学ばせてください。そして村外や県外の皆さま、参加お待ちしております。



なんもく大学事務局長 古川拓 横浜市戸塚区

 【略歴】2015年以降、横浜市から南牧村に60回以上通う。トラック運転手などの仕事をしながら、なんもく大学を運営。全都道府県を訪問。同市出身。慶応大卒。

2019/12/7掲載

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事