「冬を守る」 100年後も雪と遊ぼう
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 「子どもの頃は雪が積もったのにここ最近では積もる方が珍しくなった」という地域も多く、年々平均気温が上昇していることを実感します。世界の平均気温は1880年から現在に至るまで0.9度上昇し、日本では1.15度の気温上昇が記録されています。このままだと地球から冬がなくなるかもしれない、とスノースポーツを愛する私たちは不安を感じます。

 気候変動に脅かされる冬を守るために、2007年にプロスノーボーダーのジェレミー・ジョーンズが仲間とともにアメリカで環境団体を立ち上げました。スノースポーツの立場から気候変動に向き合う「Protect Our Winters」(以下POW)は現在、世界12カ国に活動が広がりました。

 19年2月に日本でも「冬を守る」というメッセージを掲げて一般社団法人POW JAPAN(パウ・ジャパン)としてスタートしました。

 POWとは自然を愛し、冬を愛するスノーコミュニティーとともに、自分たちのアイデンティティーを生かしながら社会の仕組みづくりに参加し、一つの大きな力として立ち向かうためのムーブメント(社会的・政治的な運動)です。

 国内では現在、長野県白馬エリアを中心にさまざまな取り組みが行われています。活動に賛同した白馬のスキー場が先進的な気候変動対策を掲げ、白馬村が全国の自治体で3番目となる「気候非常事態宣言」を発表することにもつながりました。

 白馬村の宣言は①村民とともに気候変動と向き合うこと②再生可能エネルギーの自給率の向上③二酸化炭素の排出抑制への取り組み④世界水準のスノーリゾートを目指すために良質な「パウダースノー」を守ること―などが述べられています。

 このムーブメントが日本全国のスキー場やスノータウンに広がり、個人から企業や自治体へと広がっていくことが期待されています。群馬でもこの活動に賛同する自治体が現れるようまずは滑り手から発信していきます。

 雪や冬を守るために具体的にはどうしたらいいのでしょうか。まずは知る、学ぶことです。そして学んだことを家族や友人に伝えます。SNS(会員制交流サイト)で発信することも活動になります。

 具体的な行動として環境省の「家庭でできる10の温暖化対策」を参考にしています。暖房の温度を低く設定してフリースを着用し、マイボトルやマイバッグの使用を始めました。最近では再生可能エネルギーから作られた電力を使用できる電力会社への乗り換えも検討しています。継続するポイントは我慢ではなく楽しむことです。

 山や川、湖、温泉など自然豊かなことが群馬の財産で、私の好きなところ。100年後も変わらず雪と遊べるように、今共に行動しましょう。



プロスノーボーダー、看護師 松井英子 沼田市戸鹿野町

 【略歴】2011年からスポンサーを獲得し、本格的にプロ活動を開始。16年冬に本県へ移住。大阪府出身。大阪市立桜宮高―国立大阪医療センター付属看護学校卒。

2020/02/06掲載

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