まちづくりと市民 学びながら地域を育む
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 2001年、私は、前橋市ボランティアセンターと協働で「生活に活(い)かせるカウンセリング入門講座」を立ち上げました。この講座の目的は、カウンセラーを養成するためのものではなく、一般市民が、カウンセリングの考え方や方法を習得することによって、自身のクオリティー・オブ・ライフを高めることでした。前橋市に続いて、館林市、伊勢崎市、太田市と群馬県内4カ所で講座を常設しています。今年は、安中市での開催が実現しました。

 コミュニティー支援活動は、上記の講座を修了したのちもさらに学習を続けている仲間が、04年より、「ママ育て・相談室サマンサ」を前橋市ボランティアセンター内でスタートしたのを皮切りに、前橋市において一般市民を対象とした「メンタルサポートルーム(MSR)」、前橋市内4カ所の老人センター(しきしま、ひろせ、おおとも、かすかわ)に出向き、高齢者の方々の話を聴く「訪問リスナー」活動を継続しています。伊勢崎市では「生活相談・タバサ(現在、休止中)」、太田市では「ママのための子育てサロン・くらら」、「高齢者宅の訪問リスナー」、祖父母も視野に入れた子育てプログラム「ペアレント・トレーニング講座」、館林市では「出前相談」、一般市民を対象とした「ハートフル・すわん」の活動を継続しています。これらのコミュニティー支援活動の特徴は、心理的サポートが中心であり、専門家に委ねる前の段階で提供するサポートです。

 現在、まちづくりを推進する自治体が少なくないとはいえ、市民が、サービスを受けるだけでなく、地域の問題や課題について、自分たちで気づいたところを、自分たちでできるところまでやることは、サービスを受ける側だけでなく、活動をする側にとっても、価値があり意味があると考えています。

 日本NPOセンターの吉田建治氏は、「NPOという言葉が定着し、大きな期待が寄せられている今こそ、私たちは、NPOとは参加を重視しながら市民が主体的に活動をする『市民活動団体』であるという原点を再確認し、自由な発想で多様な活動を生み出し育むことが求められているのではないだろうか。NPOが公益の担い手となることができるのか。ボールは私たちの側にある(http://www.jnpoc.ne.jp)」と、自発性、機動性、柔軟性、多様性、専門性、先駆性など、NPOストレングス(強み)を発揮する時であることを述べています。

 カウンセリング&コミュニケーション・ミュー(CCM)のコミュニティー支援活動を通して、コミュニティーの問題や課題について、自分たちのできることを発見し、自分たちでできるところまでやることは、わがまちづくりの一助になると考えています。



NPO法人カウンセリング&コミュニケーション・ミュー代表 山本泉 前橋市本町

 【略歴】カウンセリング勉強会をきっかけに2006年NPO法人を設立。不登校生徒の訪問など各年代に合ったサポートを行う。聖学院大大学院後期博士課程修了。

2017/12/07掲載

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