コロナからの学び 「新しい」アウトドアへ
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 新型コロナウイルスは、私たちの生活、社会を一変しました。集団活動を特徴とし、感染予防のためのPPE(個人防護具)に限界のあるアウトドア業界も計りしれないダメージを受けました。一方で、日本各地の緊急事態宣言が解除され、各種業界が事業を再開する中、アウトドア業界も、独自のガイドラインを定めるなど、コロナ禍での新たな社会のスタイルが少しずつ見え始めてきました。

 環境、社会へのインパクトを最小限にするためのテクニックであるLeave No Trace(LNT)を以前本欄に書きました。そのLNTセンターが、コロナ時代にアウトドアを楽しむための7原則を発表しました。

 国内でウィルダネス活動の普及推進を行う「ウィルダネス・エデュケーション・ジャパン」、「ウィルダネス・リスク・マネジメント・ジャパン」、「LNTジャパン」が共同で発表した翻訳を紹介します。

 (1)事前にあなたの居住地と目的地の情報を調べよう。

 事前に、自分の住んでいる地域と目的地の感染情報を確認し、感染リスクがある場合には外出を控えましょう。目的地の公園、施設、駐車場の開放状況も確認しましょう。

 (2)利用制限に備えよう。

 多くの施設が利用制限をしている可能性があります。水、食料、トイレ用品、ごみ袋などを持参し、自立してアウトドアを楽しみましょう。

 (3)すべてのごみは持ち帰ろう。

 施設が閉鎖されている場合、ごみ箱の回収が行われない可能性もあります。もしごみ箱があっても、ごみを捨てずにすべて持ち帰りましょう。

 (4)混雑する場所と時間を避けよう。

 週末、人気のある観光地に殺到すると、人と人との距離を十分に取れなくなります。長距離の移動は控え、近くの静かな場所に、すいている時間にいきましょう。

 (5)いつもより慎重に行動しよう。

 アウトドアの事故は、医療機関が逼迫(ひっぱく)している地域では、救急隊、医療従事者に大きな負担を与えます。いつもよりリスクの低い活動を選択しましょう。

 (6)LNTも忘れずに。

LNTの7原則は感染予防に役立ちます。アウトドアの利用制限がある今だからこそ、LNTを実践しましょう。

 (7)他のビジターに配慮し、公園スタッフに感謝しよう。

 他のビジターと十分な距離を保ち、アウトドアを共有しましょう。感染予防のために働いてくれている公園のスタッフにも感謝しましょう。皆さんがこれらを実践することが、公園のスタッフを助け、アウトドアを守ります。

 コロナが教えてくれた、アウトドアのニューノーマル。新たな時代に向けて、アウトドア産業のあり方も、見直す時かもしれません。



野外教育者 岡村泰斗 茨城県つくば市

 【略歴】大学で野外教育の指導後、野外教育研修などを行う会社や指導者養成を支援する協会を設立。伊勢崎市出身。前橋高―筑波大大学院修了。博士(体育科学)。

2020/06/30掲載

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