農家さんとSNS 消費者へ近づく好機に
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 みなさん、近頃スマホに触れる機会は増えましたか?

 実はこういう調査がありました。ICT総研が7月に行った調べで、国内のSNS利用者増加に加え、利用者の60%が1年前と比べて使う時間が増えたと回答したのです。

 さらに、アイズがSNS利用者1072人に使用理由を聞いた5月の調査も興味深いものになっています。「人とつながっていたい」という回答より「趣味や商品に関する情報収集」という回答が倍以上でした。今の社会情勢がこの結果に影響していることは明らかです。

 これまでは人とのつながりにSNSを使用し、同時に断片的に流れてくる情報は受け流すに過ぎませんでしたが、近頃は自分に必要な情報を継続して調べ、内容を掘り下げるためにSNSを活用しているのです。

 そんな中、8月末に渋川地区農業指導センターのお声がけにより、渋川地区の若手女性農業者あぐりいぃなの皆さんを対象にした「農産物PRのためのSNSの使い方と写真」という講義を行いました。

 「SNSに興味はあるけれど怖くて使ったことがない」「今後仕事に生かしたい」という方々が、SNSの種類や注意点を理解した上で、参加者本人が農園のアカウントを作りました。最後は自分の育てた青果物をスマートフォンで撮影しました。

 農業の現場は、家族で作業することが多いため、あまり人が行き交う環境ではありません。しかし、今回生産者さんのお話を伺う中で、本当は「自分が育てる青果物をもっと見てもらいたい」「人とつながりたい」という気持ちを持たれていることが伝わってきました。

 一歩踏み出した皆さんは早速自分の畑を撮ったり、青果物の投稿を始めました。販売店の紹介や毎月最終日曜に前橋の中央通り商店街で行うイベント、Tiny Market(タイニー・マーケット)のお知らせにも意欲的です。

 SNSは農家さんに前向きな気持ちを与えてくれました。畑や栽培過程を発信することは、消費者へ青果物を届けるモチベーションになると強く思いました。一方で現場の写真や言葉には説得力があるので安心、安全を求める消費者にはとても価値ある情報になります。

 改めて「SNSを使って生産者が消費者に近づくこと」が大切だと感じます。継続して投稿することで、新たな販路や青果物のファンが生まれたら良いと期待に胸を膨らませています。ぜひ渋川地区の農業女子グループ#あぐりいぃなの皆さんの活躍をご覧ください!

 農業カメラマンの写真はインスタグラムで見ることができます(@amino ̄fumie)。



農業カメラマン 網野文絵 高崎市

 【略歴】大学で写真を始め、カネコ種苗(前橋市)に就職。広報部門で現場へ撮影に出向き、個人でも農業カメラマンとして県内外で個展や写真教室を開催。山梨県出身。

2020/09/26掲載

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