DET知ってますか みんな「で」共生社会を
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 「多様性と共生」。このような言葉を多く聞くようになってきました。皆さんは「DET」(障害平等研修)という研修とDET群馬という団体があることをご存じですか。多様性を認め合い、共生社会を創造していくことはこれからの社会全般に求められていくことです。しかし、具体的にどのようなことから進めていけばいいか、迷ってしまう方も多いと思います。

 DET群馬では「みんなでやさしいまちづくり」を掲げさまざまな活動をしています。“みんなで”。この「で」の部分がとても大切で、もしこれが「みんなに」となると、誰か第三者的な方々が街を良くしていくような意味合いになってしまいます。県内に住むすべての人が自分の街を、自分たちの行動を、より良くしていくことが大切なのではないでしょうか。

 子育て、教育、就労、住環境、老後や福祉、防災、観光、地域コミュニティーなどすべてのことに「多様性と共生」は関係していると私は考えています。DETは「障害」を入り口として考えてもらいますが、人種や民族、宗教の違い、LGBTなど多様性を踏まえ、共生社会を考える視点を持ち、地域で解決に向けた“行動”ができる人を増やすことを目標としています。

 「障害って何」「障害ってどこ」。この質問に対し、イラストや映像を見ながら障害当事者のファシリテーターと参加者が一緒に考えていきます。参加者が「障害とはこういうことだったのか」と自ら気付き、発見することが狙いです。自分で気付いたことはきっと忘れません。

 そしてその先の「応用ができる人」へと成長することが大切であるとの考えから、ファシリテーターの私たちは研修の中では一切回答を示しません。課題について考え、自分で臨機応変に対応できることが大切です。そうでないと、教わっていないことは「わからない」「できない」と言って、今ある問題に取り組んでいかなくなってしまうのではないでしょうか。

 「もし世の中の大多数の人が障害者だったとしたらどんな感じなのか」といった映像を見ながら「障害って何だろう」と一緒に考え、グループワークを通して「原因分析」と「課題解決」をしていきます。原因分析を間違うと解決策も間違った方向性となることに気付いてもらうのがポイントです。

 受講された方々からは「わかっていたつもりだったが理解していない自分に気付けた」「この視点を生かしていきたい」「学校教育の中で子どもの頃からこのような研修をしてほしい」など好評をいただいています。県や市町村、教育委員会や企業、民間団体などから依頼があります。障害の社会モデルの視点獲得と行動に移せる人をつくることで共生社会づくりを推進したいと思っています。



DET群馬代表 飯島邦敏 伊勢崎市戸谷塚町

 【略歴】2011年に希少難病の慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)を発症。16年に車いす利用者でDET群馬を立ち上げ、18年から代表。伊勢崎商業高卒。

2020/11/14掲載

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