希望抱ける学習支援 個別指導へ講師増急務
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 経済的に厳しい生活をしている中学生を中心とした(小学生、高校生も含む)子どもたちを対象とする、私たちの学習支援は、当初から個別指導方式を第一に考えてきました。子どもたちの多くは、保護者が生活の切り盛りに追われ、落ち着いた親子関係や学習環境を得にくい状況の中にいます。自分の悩みや相談事に、なかなか周囲から耳を傾けてもらえません。

 このような境遇におかれた子どもたちは、学校でもなかなか自信のある行動がとれず、授業や行事の中でつい下を向いたり、消極的な態度をとったりしてしまいがちです。たとえ潜在的な能力があっても、その力を磨き、発揮できるような進路を考える意欲さえも持てなくなってしまいます。

 子どもたちが「希望」を持てるようにすることこそ私たちの支援活動と考え、それにはまず私たちが一人一人に寄り添うことを大前提と考えています。子どもの心をほぐすためのコミュニケーションとして、授業導入時または途中に、学校や家庭での出来事などを話題にすることがあります。学習指導の中で、個々の子どもたちがどんな箇所で困っているかを聞きつつ、わかる段階から一歩一歩子どもと一緒に階段を上って行くように支援しています。

 一方、講師は専業ではないので、子どもたち一人一人に合わせた時間割の作成は一苦労です。まずそれぞれの子どもが希望する学習内容・通塾方法・曜日・保護者の仕事時間の都合などを聞きます。そのうえで、ボランティア講師それぞれの仕事の都合や指導したい教科などを加味・調整します。その結果、曜日・時間帯・教科名・塾生名・講師名を全て一覧にまとめた時間割が仕上がります。

 学習支援はその時間割に従って進められますが、時には、講師が仕事その他の都合で休講になる場合があります。そんな時にも指導面での円滑な対応ができるように、塾生個々の指導記録を毎回作成し、それを共有することを講師間の約束事としています。

 子どもたちは、月日の経過とともに成績が向上し、人間的にも着実に成長していきます。入塾当初は、下向き加減だった子も、しばらくするといろいろなことを話してくれるようになり明るさも身についてきます。自分の将来のことについても話せるようになります。

 一般的に、学習支援の進め方には、対象の子どもに応じてさまざまな形式があってよいと思います。でも、私たちの目指す支援活動には、やはり個別指導がどうしても必要です。ところが、最近は塾生の増加に講師数が追いつかない状況になってきました。

 大学生や社会人の皆さん、一人一人の子どもたちに寄り添う支援に、ボランティア講師として一緒に取り組んでみませんか。



NPO法人学習塾HOPE代表 高橋寛 高崎市上並榎町

 【略歴】県内公立高校で英語教諭を務める。2010年3月の退職後、ものつくり大学進学アドバイザーに就任。16年5月にNPOを設立し、現職。群馬大教育学部卒。

2018/01/10掲載

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