経営はデートと同じ? 重ねた準備が実を結ぶ 
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 保育園の頃に姉の影響で始めたピアノ。小学生の頃に親に内緒で始めた作詞。中学生の頃に屋根裏部屋から引っ張り出して、毎日弾くまねをしていた弦が3本だけの父親のクラシックギター。高校生の頃に1歳上の人と始めた路上ライブ。毎週末、大勢が聴きに来てくれて、その頃の全てが今の経営に関連し、影響していることは間違いないのだが、若いながらの「モテたい」と言ったベタな理由もあったのも、これまた間違いないことである。

 「どんな曲を作ろう」「どんなふうにファンに届けよう」「レコーディングをしてCDにしよう」「ライブを企画しよう」「どうしたら多くの人に来てもらえるだろう」などと、高校生ながら必死に考え、いわば会社経営と同じようなことをしていたのかと思う。

 最近、ありがたいことに起業や何かにチャレンジする皆さまに向けた講演会などに呼んでいただける機会が増えた。その時、分かりやすい例えとして「経営は好きな人との初デートと同じだ」と話している。

 例えば、「あなたは数カ月の間のどこかに、誰かとデートするので準備してね」と言われたとしたら、そのあやふやな少ない情報を基にどんな準備ができるだろうか。それが、「あなたは来週の日曜日に、大好きな人とショッピングモールでデートするので準備してね」と言われたらどうだろう。

 好きな人はどんな髪形や服装が好みかな。前日に美容院に行こう。服を新調しよう。昼食はフードコートで食べ、その後で買い物をしよう。ショッピングモールにはどんな店があるだろうか。夜は映画を見よう。上映中のラインアップの中に相手の好みの作品はあるだろうか。近くでディナーをできる店を探そう。夜景を見られる場所はあるだろうか。

 このように、一つでも多くの情報を探すだろう。明確な目標に対しては、情報を手に入れることで的確な準備をすることが可能になる。そしてそれを反映、実行する。するとそこで起きた事が新しい自身の経験や情報となり、次に生かすことができる。

 「目標を持つこと」。当たり前のようなことだし、言うのは簡単だが、それがいかに大切で、いかに前に進める糧となるのかを身に染みて感じている。目標は大きなことでなくても良い。明日のことでもいいし、数時間後のことでもいい。そのために準備をする、ということが大切なのだと思う。

 準備に準備を重ねた一歩は、実に深く確実なものとなると確信している。

 そうなったのなら、ほら、わくわくしてきませんか。つらく苦しい困難だってデートのように楽しく思えませんか。まあ私はデートの方が断然好きですが。





ベイビーズ&マタニティ・Cafeラルゴ代表 高久保渉(桐生市琴平町)

 【略歴】2015年、同店オープン。母親向けイベントなどを開催し、育児をしやすい街づくりに取り組む。市民有志団体「Sukiryu」代表。桐生市出身。

 2021/4/11掲載

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