公平な進学機会実現を
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 私が所属する「ぐんま公立高校男女共学を実現する会」は、公立高校の男女共学化を目指しています。公立高校にもかかわらず、性別によって受験資格を制限することが社会的に公正なのか、税金の使い道として正しいのか、ということを20年以上、問題にしてきました。

 今年3月、県の第2期高校教育改革推進計画が発表されました。「男女共学の推進」が明記され、基本的な考え方として「男女が共に学ぶことの意義や、性差による制限のない学校選択の保障という観点に加え、性同一性障害や性的指向・性自認に係る生徒への対応の必要性などからも、男女共学化を推進していく必要があります。(中略)県民の理解を得ながら、今後の高校教育改革の中で、男女共学化を推進します」と記載されました。

 2011年に発表された第1期の同計画にも「男女共学の推進」は明記されていましたが、「再編整備に合わせた男女共学化」という消極的な共学化を目指すものでした。今回は「性差による制限のない学校選択の保障」や「性的少数者への対応」が加わり、積極的な共学化に関して大きく前進した表現となりました。

 高校のジェンダーの問題としては最近、東京都立高校の「男女別定員制」が話題になりました。男女共学の都立高校では男女の合格最低点に差が生まれ、女子の方が合格最低点が高くなる傾向があるというのです。報道によれば「高校入試の模擬試験を行う会社が出している合格基準によると、都立高校のリストに載っている全日制普通科104校のうち85校は女子の合格基準が男子より高い。中には、男女の基準が同じ学校もあるが、男子の基準が高い学校は一つもない」ということでした。つまり、男女が同じ高校を受験して同じ点数を取ったとしても、男子は合格、女子は不合格になるケースがあるというのです。

 男女の合格基準が異なる出来事といえば、18年に複数の大学医学部入試において、女子受験生が不当に減点されているという問題が明らかになったことが記憶に新しい。このようなニュースを聞くと「性別によって進学の機会が変わるのは公平とは言えない」と感じる人が多いのではないかと思います。公立高校への進学の機会が性別によって制限されている状態を「群馬県の特徴・伝統」「女子校・男子校を選べる」といった理由で肯定せず、男女共学化が進むことを望みます。

 公立高校の男女共学化に関しては「県民の理解を得ながら」という文言が必ず登場します。「性別によって学校選択や進学の機会が制限される状況」を、県民の皆さんはどのように考えるでしょうか。



ぐんま公立高校男女共学を実現する会代表 坂本祐子 高崎市

 【略歴】2018年、別学校出身者(太田女子高卒)として初の同会代表に就任。群馬パース大などで非常勤講師を務め、専門は家族社会学。高崎経済大大学院修了。

2021/05/02掲載

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