食の管理基準システム 内容知り、活用しよう
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 食の安心・安全に対する認証があるのを皆さんご存じでしょうか? 日本は先進国のイメージがありますが、食の安心・安全を守るシステムについては世界標準から見ればまだまだ発展途上国と言っても過言ではない状況です。

 GAP(農業生産工程管理)、HACCP(危害要因分析必須管理点)などは食に関する管理基準システムであり、認証制度です。いずれも第三者機関による公正・公平な判断による審査を行い、基準を満たしたと確認されたときに認証されます。認定された事業者のみが認証マークを使用でき、取引先や消費者の方々に「認証」=「安心・安全に管理」しているということをPRできます。

 GAPやHACCPは欧米では一般的になっていますが、日本ではほとんど取り入れられていないのが現状です。

 2020年開催の東京オリンピックには世界各国から多くの選手や観客が訪れ、日本の食文化についても関心が向けられるでしょう。そんなこともあり、食材の調達だけでなく、栄養面や衛生面に関する具体的な計画や方向性を検討するために飲食戦略検討会議が設置されています。また、食に関する管理基準システムは国際レベルにすることが必須です。

 農林水産省によると、GAPとは、「農業における食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組み」です。GAPにはグローバルGAP、ASIAGAPやJGAPなどがあり、グローバルGAPは国際的な基準で欧州を中心に世界110カ国以上で実践されています。ASIAGAPは国際規格としての展開を目指しているアジア共通のGAPとしての位置づけ。JGAPは日本発の認証制度で日本国内で最も主要なGAPとなっています。

 厚生労働省によると、HACCPとは、食品など事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(HA)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全行程の中で、それらの危害要因を除去または低減させるために特に重要な工程(CCP)を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。HACCPには総合衛生管理製造過程(厚生労働省の認証制度)、地方自治体による認証(地域HACCP)、業界団体認証や民間審査機関による認証(ISOやFSSCなど)があり、事業の規模、流通の範囲や食品の種類などによってどの認証が良いかを選定したら良いと思います。

 20年東京オリンピックでの選手村の食堂などで提供できるのはGAP認証を取得した農場の作物に限られるとのことですし、HACCPについても段階的に義務化を目指した取り組みが進んでおります。関係する業種の方についてはこの機会にご確認いただきたいと思います。



道の駅おおた指定管理者NPO法人「Way To The Dream」理事長 長正祐 太田市南矢島町

 【略歴】防災機器製造会社の経営に携わり、2011年から現職。16年に食の6次産業化プロデューサーレベル4に認定。経営士。米ハワイパシフィック大卒。

2018/07/24掲載

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