ゆるいくの願い 「子育てしたい」地域に
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 子育て支援活動として2014年4月に立ち上げた子育てネットワークゆるいくは、「みんなの笑顔が一番!」をモットーに、「子育てサロンゆるいく」「赤ちゃんがいく!」などの事業を展開しています。昨年度は、前橋市のまえばし市民提案型パートナーシップ事業に採択され、「赤ちゃんから学ぶいのちの授業」を市内10校の中学校にお届けすることができました。

 この事業は、子育て中の親と赤ちゃんと共に中学校に出向き、「赤ちゃんふれあい体験」「妊婦疑似体験」「いのちの話」の三つのプログラムで、中学生にいのちの大切さを伝えるものです。本事業を計画したきっかけは、埼玉県川越市で展開している同様の事業を手伝った際「私たち、川越市の中学生でよかったね」という言葉を聞いたことからでした。

 その日から私は、いつか自分の住むこの地でもやりたいと、ずっと心の中で温めていました。パートナーシップ事業で、ついにその夢がかないました。事業を通して、子育てネットワークゆるいくが大切にしている「人と人とのつながり・いのちのつながり」を多くの人に実感していただけたと感じています。

 最初は、照れたり斜に構えたりしていた生徒さんたちも、赤ちゃんと触れ合うことによって優しい笑顔になりました。生徒さんだけでなく、その場にいるすべての人が自然と笑顔になる様子を目の当たりにすると、改めて赤ちゃんの力は計り知れないと感じました。

 生徒さんからは「赤ちゃんってかわいいな」「お母さんの存在ってすごい」「家に帰って、親に感謝の気持ちを伝えようと思います」等、温かな感想が寄せられました。また、参加した子育て中の親は「改めてわが子の誕生と成長を振り返ることができた」「中学生もかわいい」等、うれしそうに話してくれました。先生方からも「教師にとっても、有意義で充実した時間となりました」との言葉をいただきました。

 この事業により、中学生は、自分が生まれてきたことの奇跡を感じ、自己と他者を大切に思う心を養い、自己肯定感を高めるきっかけになったと思っています。子育て中の親は、わが子をよりかわいいと思え、子育ての見通しや希望を持てたと思っています。

 核家族化で子育てが孤立化し、インターネットの普及で便利な半面、情報に振り回されかねない今、このような温かな人と人とのつながりこそが、誰をも尊重できる社会作りに寄与することができると考えています。

 ひとりでも多くの子が「いのちってスゴイ!」「自分ってスゴイ!」と思えること、ひとりでも多くの人がこの地で子育てをしたいと思えることを目指し、これからも学びの循環・笑顔の循環を広げていきたいと思っています。



子育てネットワークゆるいく代表 井上昭子 前橋市岩神町

 【略歴】マタニティーヨガ指導、産後教育講師、幼児教育アドバイザー。「子育てネットワークゆるいく」を立ち上げ、子育て支援活動に尽力する。武蔵大人文学部卒。

2018/09/29掲載

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