過換気症候群とは
 自分の呼吸回数を数えたことがありますか。安静時には一分間に15回くらいが普通でして、これが30回以上になると多過ぎとなりますが、通常は意識しなくても呼吸の回数は一定になるようになってます。しかし、不安、緊張、興奮などの精神的ストレスがあったり、痛み、疲労、吐き気などの身体的ストレスがあると無意識に呼吸がはやくなることがあり、その結果として、呼吸が苦しく感じたり、動悸や手のしびれなどの症状が出ますが、それを過喚気症候群といいます。俗にこれを過呼吸症候群ということもありますが、正しくは過換気症候群です。この病気の典型的な症状は、発作性の呼吸回数の増加に引き続き、呼吸困難感、窒息感など呼吸器症状と、胸の圧迫感や動悸などの循環器症状を生じ、さらに手のしびれや硬直も示し、軽い意識障害を来す場合もあります。発作の持続時間は多くは30分から、1時間くらいであり、発作消失時には、頭が重く感じたり、めまい、肩こり、手足先のしびれ感などが残ることがあります。
 どうしてそんな症状が出るかというと、人間の血液の酸性度は呼吸によっても調節されており、呼吸回数が増えすぎると血液を酸性方向にする炭酸ガスをはきすぎてしまい、血液が正常よりアルカリ側に偏ります。すると体の中での酸素のやりとりの効率が悪くなり、酸素はたくさんあるのに呼吸困難を感じ、さらに呼吸回数を増やすという悪循環になってしまいます。 ですから、治療は呼吸回数を減らして、はきすぎた炭酸ガスをすいなおせばいいのです。そのために、自分のはいた息をためるよう紙袋などを口の前に軽くあて、はいた息を再び、ゆっくり吸い込みます。袋がないときは口の前を大きく両手で覆うようにしても良いでしょう。とにかくゆっくり呼吸することが大切で、1、2、3で吸って、4、5、6ではくように声をかけてやっても良く、それだけで治ります。

 しかし、呼吸困難を感じると不安も残ることもあり、心配な人は心臓や肺の異常が無いか検査しておけば安心でしょう。精神的ストレスが続く時には、繰り返す事もありますが、そんなときには精神安定剤なども役立つかもしれません。
2001年4月