映画『若おかみは小学生!』監督、原画展示に苦笑い「落書きみたいで捨てようと…」
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 『第22回文化庁メディア芸術祭受賞作品展』の内覧会が5月31日、東京・日本科学未来館で開催。各部門賞の展示作品がある中、アニメーション部門で優秀賞を受賞した昨年口コミで話題となったアニメ映画『若おかみは小学生!』の高坂希太郎監督が出席した。

【写真】可愛くピース!内覧会にはチコちゃんも出席

 同作は、『講談社青い鳥文庫』で累計発行部数300万部を誇る原作・令丈ヒロ子氏と絵・亜沙美氏による人気シリーズで、交通事故で両親を亡くし、祖母の温泉旅館「春の屋」で暮らすことになった小学6年生の女の子・おっこが主人公。ユーレイのウリ坊やライバルの秋野真月に助けられながら、次々とやってくる変わったお客様をもてなすために、若おかみとして毎日奮闘する様子が描かれた笑いあり涙ありの物語。4月よりテレビ東京などでテレビアニメも放送された。

 映画は、『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』など数多くのスタジオジブリ映画の作画監督でも知られる高坂氏が、『茄子 アンダルシアの夏』(2003)以来15年ぶりとなる劇場公開作の監督を担当。9月21日の公開直後からSNS上では「自然と涙が出てきた」「今年一番泣いた映画だった!」などの感動の声があがり、口コミにより興行動向が変わって話題となっていた。

 改めて作品を振り返った高坂監督は「旅館業を営む主人公に少し違った視点があるのではないかと作りました」と告白。「お客様第一なため、自分の感情を抑えて『お客様をどのようにして喜んでもらえるようにするか』という姿勢が、今の現代にある『自分の気持ちをわかってもらいたい』だとか『本当の自分は何か』とは真逆のベクトルの立ち位置が面白いと思った」と作品の魅力を伝えた。

 展示作品を見て「(原画やキャラクターのイメージイラストを)描いてみて初めてわかることがたくさんあり、とりあえず手を動かして何回も書き直した工程がここにあります。最初の方は落書きみたいなので捨てようと思ったのですが、『捨てるのでしたらください!』とプロデューサーに言われたものが、ここに展示されていて脂汗が…」と苦笑いしていた。

 『第22回文化庁メディア芸術祭』には、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門に世界102の国と地域から4384作品の応募があった。受賞作品展では、多彩な表現形態を含む受賞作品と、功労賞受賞者の功績を一堂に展示するとともに、シンポジウムやトークイベント、ワークショップ等の関連イベントを実施する。6月1日から16日まで日本科学未来館ほかで開催。

■受賞作品の大賞作
アート部門:「Pulses/Grains/Phase/Moire」
エンターテイメント部門:「チコちゃんに叱られる!」
アニメーション部門:「La Chute」
マンガ部門:「ORIGIN」

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