サラリーマンが夜な夜な作る“人物”ラテアート3000杯に反響、「ブーム縮小も魅力ある」
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 米津玄師や名探偵ピカチュウ、椎名林檎や菅田将暉など、俳優やアーティスト、アニメキャラなど何でも見事な再現度でコーヒーカップ上に表現してしまうところてんさん。5年ほど前からほぼ毎日Twitterで作品を投稿し、ニュース番組や人気ドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の劇中に登場したこともある。ふだんはサラリーマンのところてんさんが、夜な夜な自宅でラテアートを描き続ける理由を聞いた。

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■これまで作ったラテは3000杯以上、もっと作りたくても自分で飲む量に限界が(笑)

 ラテアートブームも一時期より落ち着いたように感じるが、最近ではカラフルなものや3Dラテアートも話題となっている。しかし、「茶と白だけで描くコーヒーらしさが好き」だというところてんさんの作品は、色や立体感でごまかせないからこそ、その“シンプルにうまい”技術が光る。Twitterには「うますぎる」「芸術品」「もったいなくて飲めない」とのコメントも多い。

――ラテアートを始められたきっかけは何だったのでしょうか。
【ところてんさん】6年ほど前に、ネットで三鷹の森美術館の魔女の宅急便のラテアートと、先日Twitterでも話題になっていた“世界一平和なカフェ”のじょーじさん(@george_10g)の3Dラテアートを見て興味を持ったのがきっかけです。

――1日何杯ほど制作されていますでしょうか。
【ところてんさん】1日に平均2杯で、通算3.700杯ほど作ってきたと思います。休日など4、5杯描く時もありますが、別容器に入れて後から自分で飲んでいます。作ったものは全て自分で飲んでいるので、描く時間や気力よりも飲める量で限界がきます(笑)

――夜に2杯は結構な量ですよね(笑)では、技術はどのように磨かれたのでしょうか。
【ところてんさん】技術は独学です。ある程度描けるようになってからツイッター始めたのですが、そこからはラテアート描く人にアドバイス受ける事もあります。

――ラテアートならではの魅力はどのように感じていらっしゃいますか。
【ところてんさん】小さなカップの中にその時しか見られないアートを見られる事かと思います。写真で見てもらっていますが、生で見るとまた違った感想があると思います。自分で描いて自分で飲むものはそれほど感動もしないのですが、お店で描いてもらったものはやっぱりすごいなって感動します。

■レッドホットチリペッパーズからもリプライが!おっさんずラブの公式ブックにも

――毎日ラテアートを作り続けるモチベーションは何なのでしょうか。
【ところてんさん】モチベーションはSNSの力が大きいと思います。自分で描いて飲むだけだと、ここまで続けて無かったかもしれないです。誰かに見てもらって感想もらえるのはとても嬉しいです。以前ほどのラテアートブームは無いにしろ、やっぱり魅力あるものだと思うので、僕の描いたものがラテアートを知るキッカケになってくれたら嬉しいですし、僕がネットで見て始めた様に誰かが始めるキッカケになったらもっと嬉しいです。

――これまでうれしかった反響はどのようなものでしたか。
【ところてんさん】褒めていただけるのはどれも嬉しいですが、ラテアートを描く人達からの反応は嬉しいです。あとアーティスト本人に反応いただけるのは驚きますし嬉しいです。これまでサカナクションの山口一郎さんや、ベーシストのkenkenさんがRTして下さいました。レッドホットチリペッパーズのドラムのチャド・スミスさんにリプライもらった時が一番驚きました。

――ほかに反響があった作品はありましたでしょうか。
【ところてんさん】昨年サッカーの大迫選手が活躍された際、『大迫半端ないって』のラテアートが思った以上に拡散されて、スポーツニュースなどの特集にも取り上げていただきました。他はドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)の放送当時、公式でイラスト募集企画というのがあり、それに応募したところ公式ブックのイラストコーナーに載りました。

■ポイントは影の濃淡 難しいのは浅田真央、簡単だったのは阿部寛

――題材選びはどのようにされていますでしょうか。
【ところてんさん】観た映画だったり、ツイッターのトレンドだったり、好きな漫画だったり、その時気になったものがほとんどです。

――どういった道具を使われているのですか。
【ところてんさん】耐熱容器でミルクをレンジで温めて、中央のピッチャーに移し、右端のミルクフォーマーという道具(100均にもある)でミルクを泡立てます。コーヒーはインスタントを使っています。濃いめに入れたコーヒーの上に泡立てたミルクを乗せ、その上にたこ焼きを回すピックにチョコソースを付けて絵を描いていきます。

――たこ焼きピックとは意外です。工夫している点はどういったところでしょうか。
【ところてんさん】人物を描く時は影の描き方を注意して描いています。元の画像をモノクロにして影を意識しやすくしたり日々試行錯誤をしています。

――色の濃淡はどのように表現されているのでしょうか。
【ところてんさん】濃淡はチョコソースをミルクの上に乗せるようにして描くのですが、乗せた後ミルクとチョコを混ぜるようにして色を薄くしています。混ぜるチョコの量でグラデーションを出しています。

――これまでで一番難しかった作品はどの作品になりますでしょうか。
【ところてんさん】一番難しかったのは浅田真央さんですかね。輪郭が曲線だったり、写真が光で影を飛ばしていたりするので、基本的に女性は難しいです。阿部寛さんや海外の方など、顔が濃い男性は比較的描きやすかったです。

――お気に入りはどの作品でしょうか。
【ところてんさん】The yellow monkeyの菊地英昭さんです。タバコの煙が上手く表現出来たので気に入っています。

――人物を中心に描き続けていらっしゃるのはどういった理由でしょうか。
【ところてんさん】人物を描き出したのは、アプリで写真をラテアート風にするものが数年前に出まして、それに負けない位のクオリティで描きたいなと思ったのが最初ですかね。今ではラテアートプリンターが出てきて、早くて写真のままのラテアートがお店で出されるようになっていますので、そこと対抗しても勝ち目ないんですけどね(笑)

――今後どんな作品を作りたいですか。
【ところてんさん】ラテアート描く人達の中でもそれぞれ得意分野や個性があって、僕のは人物が得意分野と言えるかなと思うので、アーティストや俳優などを今までより上手く作りたいです。通算5,000杯が目標になりますかね。

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