松坂桃李、尾野真千子と2度目の共演は…殺人犯vs週刊誌記者
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 俳優の松坂桃李が、ミステリー作家・貫井徳郎氏の“最恐”作品の実写ドラマ化に挑むことがわかった。テレビ朝日系日曜プライム枠(毎週日曜 後9:00)で今春、放送予定のドラマスペシャル『微笑む人』で、同局のゴールデン帯ドラマで初主演を務める。

【写真】松坂桃李のぞっとするような微笑み

 映画『孤狼の血』では暴力犯捜査係の若き刑事、『娼年』では会員制ボーイズクラブの娼夫、『新聞記者』では苦悩する内閣情報調査室の官僚…、近年、数々の注目作品に出演し、役柄の幅を広げてきた松坂が本作で演じるのは、妻子を溺死させた罪に問われるエリート銀行員・仁藤俊美(にとう・としみ)。柔らかな微笑みの裏に思いもよらない顔を秘めた、謎多き男を怪演する。

 今作の原作となっているのは、貫井氏の同名小説。2010年に『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞、『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した貫井氏が、12年に実業之日本社から発表。貫井氏自身「ぼくのミステリーの最高到達点」を謳った衝撃作が初映像化される。

 一流大学を卒業後、大手都市銀行に就職し、妻子とともに幸せな生活を送っていたはずが、突然、妻と娘を殺害。しかも、「本の置き場所が欲しかった」という殺害の動機に人々は驚がくする。世間が注目する裁判の行方、そして次第に明かされていく仁藤の過去と、ラストに待ち受ける驚がくの展開。

 松坂は「仁藤という男がやってきた行為は、もちろん許されるものではないのですが、台本を読んだ最初の印象では、なぜか嫌な感じがしなかったんです。彼の振る舞いや言動は、ある種の正論を言っている部分もあるので、不思議な感覚でした」と、コメント。仁藤の人物像を決めつけず、「どの局面、どんな場面においてもフラットであるという部分だけを心に留めて」演じたといい、「作品の全編を通して感情の揺れ動きやテンションが一定、という今回のような役柄は初めてだったかもしれません」と、手応えを語っている。

 脚本は、『アンフェア』シリーズの原作者としても知られ、舞台・映画・小説…と幅広いフィールドで活躍する秦建日子氏。演出は、映画『呪怨』『パラサイト・イヴ』、そして『世にも奇妙な物語』などを手掛けた落合正幸氏が担当する。貫井氏が描いた世界はそのままに、テレビドラマの“巧者”とも言える秦氏が、ドラマならではのスリリングな展開、ドラマオリジナルの衝撃的な結末を用意し、落合監督が作り出す独特の世界観によって視聴者を物語の深みへと誘っていく。

■ドラマオリジナルキャラクターで尾野真千子が共演

 今回のドラマには小説にはないオリジナルのキャラクターも登場する。それが、週刊誌の女性記者・鴨井晶(かもい・あきら)。『週刊海潮』の契約記者で、夫に家事を任せ、再び第一線の記者として活躍しようと奮闘。ドラマ内で仁藤の事件は、晶の目線で語られていくことになる。

 演じるのは、女優・尾野真千子。松坂とは『この世界の片隅に』(18年、TBS)以来、2度目の共演となり、前作での姉弟役から一転、今回は殺人事件の被告人と彼を追う週刊誌記者という立場で相対することに。

 尾野は、「前回は“弟”だったのですが、今回は“取材対象である殺人者”です。…何でしょうかね、彼の見せる『微笑み』。これまでに私が見てきた『本当にいい人だな』という微笑みから一転して、今回は『ぞっとするような微笑み』を見せられました。松坂桃李の中にあるまた新たな表情を垣間見た気がして、これからもさらに違う桃李くんが見たいな、と思わせてくれる作品になりました」と、見どころを語っている。

 松坂も「今回はまったく違う立ち位置です。罪を犯した人間と、それを調べるマスコミ側の人間――接見室で向き合うシーンも多かったので、以前とはまったく違う感覚でご一緒しました。共演シーンはそこまで多いわけではないのですが、ワンシーンワンシーンがとても濃いものだったので、お芝居をしていてとても楽しかったです。合間には以前と変わらず他愛もない話ばかりしていたのですけどね(笑)」と、振り返っていた。

 このほか、晶の上司であり、彼女に仁藤の周辺取材を命じる『週刊海潮』のデスク・井上肇役に、生瀬勝久。晶とは旧知の仲で仁藤の事件を担当した所轄の刑事・佐藤役には福田転球。拘置所の刑務官・滝沢役で田中要次の出演が発表された。

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