“第7世代”宮下草薙、想定外のブレイクに驚き 初の冠番組での“挫折”バネに
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 『アメトーーク!』(テレビ朝日)『ゴッドタン』(テレビ東京)といった人気バラエティー番組に出演し、振り切った草薙航基(28)のネガティブキャラが注目を集めている、お笑いコンビ・宮下草薙。バラエティーや漫才などで見せる草薙とは一味違った魅力が堪能できると話題なのが、先月からスタートしたラジオ番組『宮下草薙の15分』(文化放送/毎週月曜 深2:45)だ。草薙と宮下兼史鷹(29)との何気ないトークから、2人の素顔がチラリと見える同番組。霜降り明星、ハナコ、ゆりやんレトリィバァといった“お笑い第7世代”の筆頭としても活躍している宮下草薙は、今のブレイクに何を思い、これから何をしていくのか。番組収録後にインタビューを行い、2人の胸の内を探った。

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■15分のラジオ番組「思ったよりも長い」 強力な裏番組に弱音

 放送時間は15分。すでに5回の放送を終えたが、宮下が「思ったよりも長いですね(笑)。コーナーとかもなくて、2人でしゃべり続けるだけだから、割とカロリーもあるんですけど、僕は2人でできて楽しいですね」と喜びを語ると、草薙も「僕もすごく楽しいです」と応じる。そもそも、15分という放送時間を聞いた時にどのような感想を抱いたのだろうか。

【宮下】芸人になるにあたって、ラジオ番組をひとつでも持っていたら幸せだなと思っていたんです。初めての冠番組がニッポン放送さんの『オールナイトニッポン(ANN)0』だったんですね。去年の3月に2時間の生放送を、右も左もわからないようなペーペーの僕らがやらせてもらったんですけど、見事に心くじけて(苦笑)。本当に自分たちの力不足を痛感する出来で。あの時は「2度とラジオなんかやるか」という気持ちでした(笑)。
【草薙】帰る時に2人で言ったもんね(笑)。「2度とラジオやるか」って。めちゃくちゃ疲れているはずなのに、次の日のお昼まで寝られなかったです。
【宮下】そんなことがあったので。だからこそ、15分と聞いて安心した部分もあって。15分という短い時間だったら、自分たちがやりたいようなラジオができるんじゃないかなと。だから、今は崇高な気持ちで挑んでいます。『ANN』のことは一旦忘れて(笑)。
【草薙】僕も最初は…15分だったらやれるなみたいな感じでした。『ANN』も、はじめの15分くらいまでは、まだそれっぽくしゃべれていたもんね?
【宮下】いや、それっぽくなかった(笑)。もう15分で粗が目立った。
【草薙】そうか(笑)。でも、15分で収録っていうことだったら、周りがなんとかしてくれるだろうなという気持ちでした。

 裏番組には『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)、『菅田将暉のANN』(ニッポン放送)といった強力なラインナップが並んでいるが、宮下が「今、初めて聞きました。そんなところで?ヤバいじゃん」と驚きの表情を浮かべると、草薙も「そんなすごいところでやっていたんだ。誰もやりたくないから、オレたちに…」と疑心暗鬼に。そこから2人のトークが始まった。

【宮下】そんな人と一緒にやっていたら、時間をずらしてほしいとか、別の機会にっていう話をしていたかも(笑)。
【草薙】でも、逆にその枠だからやらせてもらえたのかもしれないね。
【宮下】4回目までは2本撮りでやっていたんですけど、僕らスロースターターで、エンジンかかるまで時間がかかるので、2本目の方がうまくいくんです(笑)。今の時点で、すでに聞いている人に「偶数回が神回」って言われていて(笑)。バレちゃっているんですよ。
【草薙】1本目からやれよっていう話なんですけど。
【宮下】きょう(5回目の収録)は、この取材の前に1本撮りだったので、ちょっとこの何かが崩れるよね。ここから崩したい。奇数も面白いじゃんってなったらいいな。
【草薙】収録前にココイチのグランドマザーカレーを食べてきたら、スプーン当たっちゃった。毎年当たっている(笑)。

 番組でも2人の何気ない日常会話にリスナーが参加しているような雰囲気で、ラジオ、洗濯機、お正月、お菓子といったテーマでトーク。収録にあたって、どういったことを心がけているのだろうか。

【宮下】そもそもの人間性がガツガツの2人ではないので、本当に普段通りというか、これ以上のことはできないんです(笑)。意識しているというより、2人でちゃんと成立するようにっていう部分ですかね。もっと面白いラジオをっていうよりは、ちゃんとしゃべられるようにっていうのは意識しています。
【草薙】僕は幼少期から人と関わってなくて、相づちを覚えないまま大人になっちゃって…。飲み会とかで先輩が話している時の相づちの打ち方がものすごく下手だったので、宮下がフリートークをして、僕が聞くってなると、けっこうね…。だって、番組でも「もっと面白く聞いてよ」みたいなことを言っていたもんね(笑)。
【宮下】改めて聞くと幼稚だな(笑)。お互いに友だちがそんなにいないので、たぶん面白い話とかも、真っ先に相方でおろすんですよね(笑)。
【草薙】だから、このラジオのためにあんまり話さなくなっているというか。「収録まで取っておこう」みたいな感じで、すげー言いたい話があるのにっていう状況です。
【宮下】そのせいでピリピリしているよね(笑)。「ラジオがあるじゃん」みたいな(笑)。

■60分の生放送で思い出す“トラウマ” 宮下が思い描くコンビの未来像「深夜でひっそりとレギュラーを…」

 きょう8日には、特番『宮下草薙の60分』(後6:00)の生放送に挑戦。番組スタートからわずか1ヶ月という、異例のハイスピードでの決定は、人気や期待の現れのようにも見えるが、当の2人にとっては“トラウマ”を思い出してしまうようだ。

【草薙】60分の生放送だったら…(ANNを)思い出しちゃうもんね。
【宮下】生放送って聞くと、胃がちょっと。どういう経緯で特番をやらせてもらえるのかを詳しくは聞いていないのですが、けっこうファンの方からは絶賛していただいているので、そういうのがつながって、やらせていただいているのかなと。たぶんファン層の方が聞いてくれると思うのですが、それ以外にも、ラジオ好きとか、オレたちのことを知らない方も楽しんでいただけるようなっていうことはあります。
【草薙】番宣用に「宮下草薙の60分」って言っている時に、なげーって思ったんだよ(笑)。60分って自分たちで言った時にさ、なげーって。いつもの4回分だからね。みなさんよく2時間やっていますよね。
【宮下】リスナーの方のお力を借りながら、できたらいいですね。
【草薙】去年の『ANN』と比べて、マシになっているぞっていうところが見せられたらな。わかんないけどね、変わってねーじゃんってなるかもしれないけど。
【宮下】でも、「力つけたな」っていうことは、あんまり言いたくないよね(笑)。
【草薙】(ANNの冒頭に流れる)『ビタースウィート・サンバ』が怖いもんね。あれを払拭できるように頑張ろう。

 先月には、テレビ誌での連載をまとめた書籍『宮下草薙の不毛なやりとり』(学研プラス)を出版。同書に掲載されているインタビューの中で、宮下は草薙の魅力について「暗くて面白い」と評していた。“ネガティブ”ばかりにスポットが当たる中、相方ならではの目線が光っていたが、改めて宮下に発言の真意を聞いた。

【宮下】本当にその言葉の通りというか。やっぱり、芸人だと、元気に声を張ってみんなを笑わせるみたいな感じが正攻法で、センスある人はボソっとした一言で笑わせることができると思うんですよ。それって、僕らの世代からしたら憧れじゃないですか。そうなる自分を思い描いて、芸能界に入ってくるんですが、草薙は養成所の頃からそれをしていたので。静かに入ってきて、大爆笑を取るみたいな。その辺はすごいなって…あんまり横にしては言いたくないですけど(笑)。
【草薙】(笑)。(同書で賞レースへの緊張感が語られていることから)『M-1』は段階を踏んでいくような感じで、1回戦、2回戦、準々決勝落ちってなっているので、今年は頑張って準決勝とかを目指して…。
【宮下】せめて準決勝は目指せるように。
【草薙】準決勝で落ちよう。
【宮下】その階段っていうのは、らしいよね。自分たちらしい結果を出せたら。

 コンビとしてのプロデューサー的な側面も持っている宮下は「もう、しばらく前に僕の手のひらで踊っていたものはどこかに行きましたね(笑)。ちょっと前は手のひらで踊っている感じがしたんですけど、ここまできたら、もうどうなるかわからないですね」と率直な思いを打ち明けながら、2人でコンビの今後を語った。

【宮下】本もこんなに早く出せると思ってなかったので。自分でも想像しているよりもガッと来ている部分もあれば、まだまだだなというところもあって。自分たちで満足いくことができるのが理想ですが、草薙は、そこまで上に上にみたいなことはなくて、現状維持みたいな感じですね(笑)。僕は深夜でひっそりとレギュラーとかを宮下草薙で持てたらいいな。やっぱり、草薙の方が注目されているので、そこの認知度とかを僕が少しでも追いつけるように、コンビでこの世界に残れるようにっていうことはうっすらとは考えています。
【草薙】僕もそうですねー。うーーーん、はい。
【宮下】なに、違うの(笑)?
【草薙】いや、2人で頑張っていこうってことだもんね(笑)。そのーさっき、お前が自分たちのラジオへの感想を聞かれた時の「ファンの方には絶賛されている」みたいなのを自分で言っていてダセーなと思っちゃって(笑)。あれは、自分で言わない方がいいんじゃない?
【宮下】いや、ツイッターでくるんだよ。
【草薙】そんなの見ちゃダメだよ、宮下。そんなの見ちゃダメ。
【宮下】でも、評価を知りたいから。オレはそこで甘んじてない言い方をしていたじゃん。「ラジオ好きの人とか、知らない人にも…」っていう話をするためにしたわけで…。
【草薙】わかった、わかった。本当にごめん。話が変なところに行ってごめん(笑)。ごめんね。だから、2人で頑張っていこう。

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