“巣ごもり”で見直されるプラモの魅力、第一次大戦時代の飛行艇から感じる“未完成”ゆえの美しさ
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 新型コロナイルスの影響により、自宅で楽しめるグッズが人気となっており、“巣ごもり消費”として注目されている。模型趣味もそのひとつで、子どもの頃を思い出しながら家族で飛行機や船の模型を作ったり、長い間寝かせていた“積みプラ”に手を出すモデラー復帰組も多いようだ。今回紹介するのは、小学生の頃に祖父に買ってもらった飛行機プラモの“原体験”を胸に、主翼の長さが1mもある巨大な飛行艇を製作した東名川崎製作所(@taroo17068998)さん。“ロマンの塊”だと語る第一次大戦時代の飛行艇について聞いた。

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■飛行艇作りは「飛行機」と「船」の製作を同時に楽しめる

――プラモデルの魅力に目覚めた原体験を教えてください。

【東名川崎製作所】小学校低学年の時に近所の酒屋さんで売っていた、食玩シリーズ『ビッグワンガム』が原点でしょうか。駄菓子みたいな感じでしたが、様々なジャンルがラインナップされていて、出来上がりもなかなかのクオリティでした。でも、その後すぐに物足りなくなり、接着剤を必要とするハセガワ製の飛行機プラモデルを祖父に買ってもらいました。

――スケールモデルの魅力に目覚めた運命的なキットは?

【東名川崎製作所】中学生の時だったと思うんですが、ニチモというメーカー(現在では廃業)から出ていた1/200 戦艦大和との出会いが、スケールモデルの魅力に目覚めたキッカケです。何しろ模型でも1.2Mほどの巨大さなので、その存在感は堪らないものがありました。その体験もあってか、今に至るまで比較的大スケールの模型を作る体質になってしまいました(苦笑)。

――影響を受けた模型誌やモデラーの方がいれば教えてください。

【東名川崎製作所】一番模型の影響を受けたのはやはり、プロモデラーである松本州平先生です。実際にお会いして、実物の作品を目の前で拝見できた時の感動は今でも忘れられません。

――模型の中で好きなジャンルは?

【東名川崎製作所】全て好きですが、現在は航空機がよいですね。“機械が空を飛ぶという摩訶不思議さが魅力だと思っています。それと、私は飛行機に乗れる機会がほぼ無い生活なので、ある意味憧れなのかもしれません。

――では、憧れの飛行機の中で一番好きな航空機は何ですか?

【東名川崎製作所】大きめの飛行艇が大好きです。水しぶきをあげて離着水する様がとてもカッコよく感じます。それに、特に古い飛行艇は機体自体がほぼ”船”なので、飛行機と船を同時に製作して楽しめる的な所もあります(笑)。

■模型塗装のヒントは“日常生活”に隠れている

――本作を製作した理由は?

【東名川崎製作所】所属しているモデラーユニットの展示会に出展する事になり、どうせ作るなら「バカでかい飛行艇を作って展示したら迫力あるだろう…」という結構単純な考えです(笑)。実際、主翼の長さだけでも1m近くあるので迫力もあり、展示会では好評でした。

――第一次大戦期の航空機は、他の時代の航空機と比べてどんな魅力がありますか?

【東名川崎製作所】やはり、飛行機というモノがまだまだ発展途上な時代ですので、エンジンだけではなく、あらゆる構造がむき出しなのでメカメカしいのが丸わかりなんですよね。現代の飛行機だとみんなカバーの中に収められていて見ることが出来ませんから。そういった“ロマンの塊”とも呼べる、機械類を存分に作り込めて楽しめるのが第一次大戦時代の戦闘機模型です。

――使用したキットと、その特徴を教えてください。

【東名川崎製作所】キットは1/32 FelixStowe(フェリックスストウ)F.2Aです。ウイングナットウイングス製のインジェクションキットで、同社からリリースされている機体の中でも最も大型な部類のモデルです。大きい上に複葉機なのでワイヤーの張り線も数百箇所ほどあって結構難物…。ですが、組み立て自体は部品の精度が良いのでストレスなく組めました。

――上記作品でもっとも力をいれた部分を教えてください。

【東名川崎製作所】こだわったのは、木製の機体なので木目塗装をいかにリアルにするかということ。あと、機体内部のインテリアも完成後は全く見えなくなりますが全て作り込みましたし、むき出しの2組のエンジンの使い込まれた塗装の風合い、無数のワイヤー類も手を抜かずに仕上げました。苦労したのは、やはり全体が組み上がってからの塗装で、大きすぎて塗装ブースに入りきらず部屋の床の上でエアーブラシ塗装した時ですかね(苦笑)。

――サイズもありますし、塗装では随分と苦労されたようですね。

【東名川崎製作所】やはり最終的にはウエザリングがキモとなります。ただ汚いだけでもダメですし、なぜそのように汚れるのかもよく考えないと作品が破綻してしまいます。なので、日常生活の中でも”汚れ”という部分は自然と観察する癖がつきましたね。

――次に挑戦したいスケールモデルを教えてください。

【東名川崎製作所】今まで割と古い機体ばかり製作して来ましたので、今年からは苦手意識のある、現用機のジェット戦闘機をチャレンジしてみようと思っています。中でも航空自衛隊のF-15やF-2といった機体がまず作ってみたいです。

――東名川崎製作所さんにとってプラモデルとは?

【東名川崎製作所】何しろ家の中で出来る趣味ですので、いつでも気が向いた時に作れますし一人でもできる。それに、最近ではSNSで発信することにより仲間も沢山知り合うことが出来ました。そんな方達と作品を見せ合いながらワイワイ語り合うのが今一番楽しいですね!

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