前評判覆した『キングダム』の魅力 あす地上波初放送
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 俳優・山崎賢人が主演を務める映画『キングダム』があす29日、日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』(毎週金曜 後9:00)にて本編ノーカットで地上波初放送される。キャスト発表時には懐疑的な声もあったが、それを覆し、昨年公開された実写邦画では1位となる興行収入57.3億円を記録した本作の魅力に迫る。

【場面カット】圧倒的存在感を放った大沢たかお演じる王騎将軍

 物語の舞台は、紀元前245年の中国春秋戦国時代。西方の国・秦で“天下の大将軍”になることを夢見て、剣の修行に明け暮れる戦災孤児の少年・信(山崎)と、後の秦の始皇帝となり中華統一を目指す若き王・エイ政(吉沢亮)の活躍が描かれる。

 信、エイ政のほか、2人と行動をともにすることになる河了貂を橋本環奈、山の民を武力で束ねた美しき山の王・楊端和を長澤まさみ、エイ政の弟で反乱を起こす成キョウを本郷奏多、エイ政に忠義を誓う大臣・昌文君を高嶋政宏、昌文君の副官・壁を満島真之介、六大将軍最後のひとりで、血が沸き立つような戦場を求める王騎将軍を大沢たかおなど、日本を代表するキャスト陣が集まった。

 『キングダム』のキャストが発表された2018年10月9日、SNS上ではキャスティングに疑問の声が上がったのは事実だ。原作は、コミックス57巻までの累計発行部数が6400万部を突破する大ヒット作で注目が集まるのは当然。さらに近年の日本映画界は人気漫画の実写映画化も多く、その度に批判の的になっていることも“逆風”が集まった要因のひとつだろう。

 しかし、昨年4月19日に公開を迎えると、その逆風も変化していった。主演・山崎の食事制限による役作り、吉沢の一人二役の演技力、大沢は山崎とは逆に増量して体を作り、さらに王騎の特徴でもある「ンフ」の再現やその存在感の大きさを発揮、成キョウ役の本郷も人を見下す悪役を見事に演じきった。楊端和の長澤には「美しい」「かっこいい」といった意見も集まり、それぞれのキャストが漫画から飛び出るかのような演技を見せてくれた。さらに、終盤で描かれる信と左慈(坂口拓)のアクションシーンは、本作の中でも見どころのひとつであり、この作品で“坂口拓”という俳優を知った人も多いのではないだろうか。

 キャスティングだけでなく、原作者の原泰久氏が脚本に関わったこともヒットの理由のひとつだ。約2時間に収めるために、原作シーンの取捨選択や漫画にはないせりふも原氏が用意。松橋真三プロデューサーもORICON NEWSの取材で「原先生が入ってくれたことで、我々だけでは手を加えられない部分に映画的なアプローチを行うことができました」と、より良い作品に仕上がっていったという。さらに本作は、3月に行われた「日本アカデミー賞」で最優秀撮影賞と最優秀美術賞を受賞するなど、普段は表に出ない人たちの活躍もあってこその、作品になった。

 山崎は昨年の舞台あいさつで「キャスト、スタッフがそれぞれの熱量を持っていた」とすべての人たちが強い思いを持って臨んだと話していた。キャスト×スタッフの融合で完成度の高い“実写映画”となった『キングダム』。自ずと続編に期待してしまうが、まずはあすの放送を楽しみにしたい。

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