アクリルボックスの中で歌い・踊り・演じる演劇祭、7・5放送
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 WOWOWが劇場とのコラボレーションで制作し、7月5日(後9:00~)にWOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信するオリジナル番組『劇場の灯を消すな! Bunkamura シアターコクーン編 松尾スズキプレゼンツ アクリル演劇祭』の放送内容が明らかとなった。出演者から収録後のコメントも到着、抜粋して紹介する。

【写真】「シアターコクーン」の芸術監督を務める松尾スズキ

 「劇場の灯を消すな!」は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、公演の延期・中止が続いている劇場においてオリジナル番組を制作する、WOWOWによる演劇プロジェクト。

 第1回放送のオープニングは、松尾スズキが軽快に踊りながら、東京・渋谷のBunkamura シアターコクーンへ入っていくシーンから始まる。舞台には「マツノボクス」と名付けられたアクリルボックス(前・左右3面をアクリルで囲んだ滑車付きボックス)が用意され、演者は皆その中で歌い・踊り・演じるという、ソーシャルディスタンスを考慮した新しい試み。

 観客は松尾スズキ一人だけ。歌コーナーは、ミュージカル『キレイ』より代表曲 4曲、『もっと泣いてよフラッパー』より松たか子による「スウィング・メモリー」という魅力的なナンバー。

 「劇場の灯を消すな!」プロジェクト共通企画である朗読劇は、大竹しのぶと中村勘九郎の共演でお送りする。そのほか、書き下ろしアクリル演劇『ゾンビ VS マクベス夫人』、アクリル剣劇、松尾スズキ × 根本宗子による対談、劇場案内コーナーなどが予定されている。

■放送内容
●歌コーナー
「ケガレのテーマ」(ミュージカル『キレイ』より)
生田絵梨花×麻生久美子

「俺よりバカがいた」(ミュージカル『キレイ』より)
阿部サダヲ × 小池徹平 × 神木隆之介

「ここにいないあなたが好き」(ミュージカル『キレイ』より)
秋山菜津子 × 村杉蝉之介

「ケガレのテーマ エンディングバージョン」 (ミュージカル『キレイ』より)
多部未華子

「スウィング・メモリー」(『もっと泣いてよフラッパー』より)
松たか子

●朗読
井上ひさし「十二人の手紙」より「泥と雪」
出演:大竹しのぶ、中村勘九郎

●対談
出演:松尾スズキ、根本宗子

●アクリル剣劇
出演:荒川良々、六本木康弘、今井靖彦、坂本和基

●書き下ろしアクリル演劇
『ゾンビVS マクベス夫人』
出演:阿部サダヲ、池津祥子

●アクリルダンス
出演:香月彩里、齋藤桐人、笹岡征矢、中根百合香

●劇場案内
出演:麻生久美子、伊勢志摩

■出演者のコメント(抜粋、50音順)

【荒川良々】僕はアクリルボックスを動かしてもらっているだけでしたけど、(収録は)疲れましたね(笑)。声がどこまで聞こえているのか初めてのことでちゃんと分からなかったです。それでも、久々に劇場に立てることが嬉しかったですね。

【池津祥子】マクベス夫人を演じるのは演劇人生で最初で最後だと思って、全力で挑みました。私にとって劇場とは、ずばり“お客様に直接お会いできる場所”です。改めて、スタッフ、役者、そして観客の皆さんがいて初めて成り立つものなんだということをしみじみ思いました。

【伊勢志摩】ミュージカル『キレイ』で共演した皆さんともまたご一緒できてとても楽しい収録でした。楽屋でも、生田(絵梨花)さんたちとみんなでディスタンスを取りながら写真を撮ったりして。新型コロナウイルス流行のなかで、不要不急といわれた娯楽部門において、口先だけでなく実際の企画として成立させて、かっこいいなと思いますし、そこに参加させていただけたのもうれしかったです。

【大竹しのぶ】大好きな松尾(スズキ)さんの企画なので、ハイ、何でもやります
と言いました。実際の収録は、ぶっつけ本番で音楽もつくことになり、気持ち良い緊張感でした。一番の喜びは、この劇場に来られたということ。シアターコクーン
という場所は、多く立っている劇場ですので、顔なじみのスタッフの方々や楽屋の場所、舞台に上がるまでのルーティーン、私にとってまさに“生きる場所”という存在です。緊急事態宣言が出る直前までここで『桜の園』の稽古もしていました。こんなことが起こるなんて夢にも思っていなかったので、何とも言えない気持ちになりました。“生きていく場所”である劇場に再び戻り、お客様の前で芝居をしたい。今はその日をじーっと、じーっと待っています。

【中井美穂】収録を終えて、まずは“贅沢させてもらった!”という感想です。松尾さんが書いた言葉を声に出して発することも喜びでしたし、唯一の観客である松尾さんに話しかけるという不思議な状況も楽しめました。さらに司会者という立場で、全ての演目を見ることができたのも、とても楽しく、贅沢な時間でした。松尾さんだからこそ成立した企画ではないかと強く思います。役者さんやスタッフさん、皆さんからも、舞台の仕事がしたかったんだろうなというエネルギーを感じました。

【中村勘九郎】この企画にお声掛けいただけて、本当に光栄でうれしかったです。舞台に立っている者であれば誰もが“早く舞台で演劇を”という思いがありましたから、劇場で、小屋でできたというのはすごくうれしかったです。ただ、朗読劇は、観劇もしたことがなく、初めての経験だったので、本当に緊張しました。それも、朗読劇を何度もやっていらっしゃる大竹(しのぶ)さんとの共演でしたし、松尾(スズキ )さんの演出でやらせていただくのも初めてでしたので。(中略)今回、この劇場というのは役者たちやスタッフ、お客さんで作り上げていくものなんだということも改めて思いました。

【根本宗子】重なお時間をいただいて、大変勇気をいただきました。初めてこの企画を聞いたときはどんなことになるのか全く想像がつかなかったのですが、普段の創作と異なり期間も短く、放送に向けて作る中で、これだけのものを詰め込むのは松尾さんにしかできないことで、本当にいつの時代もかっこいいなと思いました。

【皆川猿時】(アクリルボックス以外は)何にもセットを組んでいない舞台で、しかも、お客さんは松尾スズキさんだけという、なんだろう、なんとも言えない貴重な経験をさせてもらいました(笑)。企画の内容を聞いたときは、素直にテンション上がりましたし、こういうの考える人って本当に偉いです。家でだらだら過ごしていた自分が恥ずかしくなりました(笑)。

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