白洲迅&楽駆、BLドラマに感じた普遍の“純愛”「性別を忘れた」
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 ファンの間で“泣けるBL”と呼ばれる『Life 線上の僕ら』(原作:常倉三矢/芳文社)の実写ドラマ(全4話)が、動画配信サービス「Rakuten TV」と「ビデオマーケット」で先行配信中だ。偶然出会った2人の男子高校生が社会人へと成長していく姿を通じて、思春期から大人の愛など、2人の人生を純粋かつ健気に描いたラブストーリー。主人公の伊東晃を演じる白洲迅、晃と出会う西夕希役の楽駆(らいく)に、BL作品に挑戦してみての心境や自身が演じた役、10代の頃と比べて変化したことなどを聞いた。

【写真】和やかな笑顔で撮影に応じた白洲迅&楽駆

■楽駆「脚本を読んだとき、性別を忘れた」 “BL”という人間ドラマの魅力

――人気のあるBL作品に挑戦されてみての率直な感想を聞かせてください。

【白洲】いわゆるボーイズラブ作品は初めてだったので、最初はどこか構える部分はありました。ただ、原作や台本を読み、純粋に人と人との純愛物語や人生を描いた作品と感じました。もちろんBLという部分も考えつつ、僕ら一人ひとりに当てはまる人間ドラマだなと思い、そこをすごく大切にしました。

あとは現場で実際に楽駆とやってみてどうなるかという、ドキドキ、ワクワクな気持ちでしたね。

【楽駆】僕は構えるというのはあまりなかったですね。BLというか同性愛が世の中的にも社会的にも認められつつあるけど、それでも認められていない部分も少なからずある。そういった部分を伝えられる作品になればと思いました。

迅君が人と人との…と言いましたが、まさにその通りで、純愛です。脚本を読んだとき、性別を忘れたというか、これが男女だったら“普通”なのに男と男だから…というふうに感じたので、その作品に挑戦できることがすごくうれしかったです。

――お話を聞く限り、男性に友情以上の感情を抱く表現というのに難しさを感じる部分などは特になかったのでしょうか。

【白洲】そうですね。そこに何か特別なことは…といっても、もちろんやるからにはそこも考えなくはないのですが、特別何か意識するような事はまったくなくやりました。

――なるほど。そのあたりは楽駆さんも同意見のようですね。では、それぞれの役についてお聞きします。事前に苦悩する晃の姿に「人間くさい」とコメントしていらっしゃいましたが、晃の行動やシーンなど、どういった部分で特に感じましたか?

【白洲】晃は「普通の幸せを手に入れてほしい」母親に言われ、レールから外れないように、世間的な意味での失敗をしないように周りの目を気にして育てられ、とにかく考えすぎてしまう。その弱さというか枠から外れることの恐怖感って、きっと大なり小なり誰しも抱く感情だと思います。その部分が晃は特に強い印象で、自分の本当の気持ちに気づくまでにたくさんの人を傷つけてしまうというのも含め、そこが人間くさいと感じました。

だから純愛ではありますが、人を傷つけた分の報いもあるし、そういう罰も受けながら、それでもやっぱり諦めきれないという。だからこそ、クライマックスでの晃は本当に良かったなって。ひたすら苦悩して…でもその苦悩は自分で作っているものだけど、そこから抜け出すことができたことは、僕もうれしく思いました。

――楽駆さんは夕希を演じたことで「人への接し方、関わり方が少し変わりました」と別のインタビューで語られていましたが、具体的にはどのようなことを学んだのでしょうか?

【楽駆】西夕希は、年齢を重ねても変わらないし、性別も年齢も関係なく誰とでも平等に接する。原作でも小学生と本気で争ったり、本当に相手と同じ目線で接することができる人間です。

自分自身も例えば障がい者の方に対して心配して気を遣ってしまいますが、障がい者の方の中にはそういう過剰な気遣いを望んでいない方も多く、普通に接してほしいと思う方もいらっしゃる。夕希を通してそういった面で人として純粋に接していけるようになったのかなって思います。敬意を持ったり、自分から壁をなくしたりという行動が少しずつできるようになりました。

――つまり、演じている中でだんだん夕希に近づいていったという感覚でしょうか?

【楽駆】そうですね。近づいていきましたし、救われたというのもあります。

■白洲迅、“苦悩”増えた20代 それでも「間違いなく成長している」

――お2人が演じる晃と夕希ですが、物語では高校生から大人へと長い時間の流れをともなって描かれています。現在、27歳の白洲さんと23歳の楽駆さんは人間関係や、仕事への思いなど、10代の頃と比べて大きく変化した価値観はありますか。

【白洲】晃は28歳で大きな”変化”があるのですが、僕も今年28歳。10代と比べると、成長していろんなことを知ってしまうがゆえに、逆に苦悩するというか。そういう部分はあるなと思います。

でもそれって間違いなく成長している、ということですよね。自分の足りなかった部分に気づくこと自体が前進だし、成長している証。30代に入る前ぐらいは人生のポイントとして、そういう時期なのかなって。みんな一旦立ち止まって振り返って先のことを考えて…という、人生のタイミングなのかなと思います。

もうあと2~3年で30歳になるのかと思うと、やっぱり子どものころに思っていた30代より全然子どもだよなって(笑)。30歳が近づいてきて何か必要のない焦りとか、逆に30歳になれば楽になるのではとか、いろんな感情が渦巻いているところですね。

――ありがとうございます。では楽駆さんは?

【楽駆】優しくなったと思いますね。18歳ぐらいまでは短気で泣き虫で、みたいな感じで、ちょっとしたケンカも多かった気がします。でも東京に上京してきてから優しくなったというか、多少大人になったのかな? でも譲れないところは譲れないので、それは自分の嫌なところでもありますけどね。…何か軽くないですか、僕の意見(笑)。

【白洲】全然軽くないよ!

【楽駆】良かったです…。ありがとうございます。そうですね、10代の頃と比べると人に優しくなりましたね。

――お2人の仲の良さ、雰囲気の良さがうかがえます。そうした中で少し下世話な質問になってしまいますが、キスシーンはいかがでしたか?

【楽駆】僕、役者としての“ファーストキス”でした…。 “お仕事のキス”、良かったです…。何て言えばいいんだろ(笑)。

【白洲】抵抗はまったくなかったです。

――それはきっちりと役や世界観の中に入り込めていたということでしょうか?

【白洲】役以前に、お互いの関係性が自然と築けていたからだと思います。

普段、役で女優さんとキスをするとか今まで何度かありましたけど、男だからこそのやりやすさはありました。相手に変に気を使わなくて、気が楽だったかもしれません。

――今作は、晃と夕希が下校途中に偶然出会うことでスタートしますが、お二人自身、こういった印象的な出会いは今までありましたか?

【楽駆】あんなに奇跡的なことではないですけど、事務所の同期に大下ヒロトという役者がいて。ヒロトとの出会いはすごく印象的でした。何て言えばいいのか難しいのですが、炎みたいにブワッと見えた感じがして、今まで会ったことがないような人。初めての経験で印象的な出会いでしたね。

【白洲】今、楽駆さんのいいのをいただきましたけど、まあ(自分と楽駆を指さし)これも出会い、日々出会いですからね(笑)。でも冗談抜きにして、初対面でいきなりあんなにうち解けたことは、今まであまりなかった。

【楽駆】5~6時間くらい話しましたね。その瞬間、迅君とならどこまでもいけると思ったので、すごくありがたかったです。結構さらけ出しましたしね。

【白洲】何かフィーリングが合う感じがあったのだと思います。

【楽駆】ああ…自分もそれにしておけばよかった! この出会いにすれば良かった…ミスった。迅君との出会いが印象的でした(笑)!

■作品情報『Life 線上の僕ら』
原作は常倉三矢氏のBLコミック。下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った生真面目な伊東(白洲迅)と無邪気な西(楽駆)。恋に落ち、「白線の上だけの逢瀬」にもどかしさを覚えた伊東は咄嗟に西にキスしてしまって…高校生から大学生、そして大人へ――変わらない想いと、変わりゆく現実の狭間で愛に翻弄された二人の男の人生を描いた感動の話題作。Rakuten TVとビデオマーケットにて 先行配信中(全4話)。

取材・文:遠藤政樹 撮影:田中達晃(パッシュ)
スタイリスト:持田洋輔・八木啓紀 ヘアメイク:生田アリサ・中村兼也

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