【麒麟がくる】フラグ立ちまくりの「伏魔殿編」 演出担当に聞く
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 NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。18日に第28回「新しき幕府」が放送された。この回から「京~伏魔殿編」ということで、嫌な予感しかしないフラグが立ちまくり。演出を担当した大原拓氏に話を聞いた。

【写真】クセが強すぎる摂津晴門を片岡鶴太郎が好演

 約10年間、越前でくすぶっていた主人公・明智光秀(長谷川博己)が、室町幕府の幕臣へと駆け上がり、歴史の表舞台へ。第28回では、光秀が『信長公記』に初めて登場する本圀寺の変や、織田信長(染谷将太)が室町幕府の将軍・足利義昭(滝藤賢一)のために二条城(旧二条城)を建てる場面などが描かれた。

 最も嫌な感じがしたのは、二条城の普請場に光秀、信長、義昭がそろったシーンだったのではないだろうか。とくに、城の石垣に使う石仏の頭を何度も叩きながら、母親に叱られた話をする信長を見る、光秀の顔! 得体の知れないものを初めて見たような表情が印象的だった。さらに、ついこの間まで仏に仕える身だった義昭も足元の石仏は全く目に入っていないようで…。信長を一心に頼る義昭の姿にも何か不穏さを感じさせた。

 大原氏も石仏のシーンは「すべての序章」と明かす。それはまさに、本能寺へ向かう第一歩。「誰もがあの事件は知っているし、麒麟がくる大きな国を作るために同じ方向を向いていた光秀と信長がどうズレていくのか、それをどう描いていくのか、だと思うんです。光秀が幕臣になったことで、信長との関係性が近くなり、いままで見えていなかった信長の一面を知ることになります。石仏のシーンは、光秀が初めて『あれ?』と、信長に違和感を覚えるシーン。さらには、手を取り合った信長と義昭がどうほころびていくのか。比叡山焼き討ちにつながっていく部分も表現したかった」と話した。

 さらに、松永久秀(吉田鋼太郎)から「筒井順慶」の名前が出てきたのもフラグといえば、フラグ。「筒井順慶と大和一国を争う松永久秀。しいては、幕府VS信長の代理戦争的な要素になってくる。ここは、松永が信長裏切るフラグではなく、幕府と信長の対立へのフラグと思っていただけたら」と大原氏。

 また、信長が美濃に帰った途端、三好勢が義昭の御座所・本圀寺に攻め入った一大事にも関わらず、知らせが遅かったことに怒り心頭の信長が、摂津晴門(片岡鶴太郎)を激しく叱責するシーンがあり、SNSに「摂津に対して激おこする信長。いつか光秀にもこんな怒り方するのかな。怖い。」と投稿した視聴者のように震え上がった人も多かったのでは?

 伏魔殿篇のキーパーソンは、幕府のラスボスである摂津と、もうひとり。一度、後ろ姿だけ登場している帝=正親町天皇(おおぎまちてんのう/坂東玉三郎)がいる。

 大原氏は「正親町天皇が光秀、信長とどう関わっていくのか。帝という存在は武士にとって何なのか、というものが大きく関わってきます。『麒麟がくる』は第1回から、武士とはなんなのかを常に問いかけてきました。自分たちが戦うから争いが起こる、という自己矛盾、その葛藤を抱える光秀に、帝という大きな存在はどんな影響を与えるのか。武士とは何なのか、将軍とは何なのか、さらに帝とは…。それらの問いに対する答えが徐々に見えてきて、大きな見どころになっていくと思います」。ラストまで目が離せない展開が続きそうだ。

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