脳内で美川ボイスが再生…”あえてのブログ”が話題の美川憲一、「しぶとく生きる」に込められた意味とは?
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 今年9月に開設された美川憲一のオフィシャルブログが注目を集めている。これぞ美川節といった独特な口調で綴られるエントリーは、更新される度に話題を呼び、TwitterなどのSNS上には「脳内でブログの文章がすぐに美川さんの声で再生される」「すっかりハマってしまった…」などのコメントが寄せられている。“芸能界のご意見番”としての印象も強い美川だが、なぜこのタイミングでブログを開設したのだろうか。そしてメッセージ性の強いブログタイトル「しぶとく生きる」に込められた意味とは。本人を直撃した。

【写真】「美川さ~ん、一体どこにいるの?」ネットを騒然とさせたショッピング中の美川憲一

■「私らしい口調で発信したら面白いんじゃない?」

ーーやはりコロナ禍で発信する場を求めて、ブログ開設に至ったのでしょうか?

【美川憲一】そうですね。去年の11月くらいからInstagram(以下:インスタ)は初めていたんだけど、あの頃は手探り状態のスタートでした。でも徐々にみなさんからの「いいね!」が多くなってきて、『こんな風に反響がくるんだ。面白いわね。今はこういう時代なのね』と楽しくなっていったんです。どんどんどんどんフォローしてくださる人数も増えてきて、今は1万9千くらいかしら(取材日当日)。すると、段々と『今度はもっと面白い写真を載っけよう』なんて欲も出てきたのよ。そんな風に自分なりに工夫しながら楽しんでやっています。

ーー美川さんがネットを活用してファンとの接点を持ったのがインスタが最初で、そこで楽しさを覚えたんですね。そんな経験を経て、今回アメーバブログを開設したと。

【美川憲一】ブログはもっと言葉を中心に投稿するものだと聞いて、じゃあ「もっと私らしい口調で発信したら面白いんじゃない?」とアイデアが浮かんだんです。美川のカラーが出るようなね。コロナの影響で自粛している中で、私なりに自分の時間を楽しんではいましたけど、こういう状況だからこそインスタとブログを始めることが出来たのかなと思います。

ーーSNSにリアクションをくれる方は美川さんと近しい世代の人が多いのでしょうか?

【美川憲一】それが結構若い人も多いのよ。インスタは若い人がたくさん使っているんでしょう?

ーーそうですね。一方、ブログにも仰る通り“美川節”が随所に盛り込まれていてユニークだと感じましたが、Twitterで反響が大きいことはご存知でしたか?

【美川憲一】もちろん、チェックしてるわよ~。事務所のスタッフがね「美川さん、盛り上がってますよ!」なんて言ってくるもんだから「そうなの〜?」なんて返したり。インスタやブログを始めてからというものの、街に出ると私のファッションに「すごくセンスがいいですね」とか「いつも素敵なお洋服着られてますね」など、評判を頂くんです。最近は密にならないように気をつけながらですけど、外出するようにもなって、そういう声は以前に比べて多くなったと感じますね。

ーーそんな風にネットを介して大きなリアクションが生まれることは予想できていましたか?

【美川憲一】あんた私を誰だと思ってるのよ? 美川よ。あんたたちが生まれる前からオシャレしてんのよ~こっちは。

(取材陣一同爆笑)

――たいへん失礼しました…(笑)。

■「楽しく生きられてるんだっていう日は必ず来るのよ。生きてさえいればね」

ーー「しぶとく生きる」は非常にメッセージ性が強いブログタイトルだと感じましたが、なぜこのようなタイトルに決まったのでしょうか。

【美川憲一】これは今から5〜6年くらい前、ステージ上で出た私の言葉なんです。私の持ち歌に「生きる」という曲があるんですけど、悔いのないように生きることの大切さを歌った、私にとっても大切な応援歌なんです。なんとなく、今の時代にぴったりの曲だと思うしね。その曲名と“しぶとく”という好きな言葉を掛けあわせて出来たタイトルなんです。

ーーコロナの影響で世の中が閉塞感を抱えている中で、すごく時代にフィットした言葉だと感じました。力をもらう読者も多いんじゃないかと思います。

【美川憲一】実は私もね、あまりじっとしていられないタイプで、休みの日に家で大人しくしている日なんてほとんどないの。だから自粛期間は辛かったわ。でもね、大変なのは皆さん一緒でしょ? そして、辛いことを乗り越えた後は喜びも大きいんですよ。あの時、辛かったから今が楽しく生きられてるんだっていう日は必ず来るのよ。生きてさえいればね。ここまで達観できるのは難しいことだと思うんだけど、これは自分自身に言い聞かせていることでもあるの。だから今はこういう状況だけど、なんとかお互い元気に過ごしていたいわよね。

ーー美川さんには"芸能界のご意見番"というイメージがあります。昨今テレビは規制が強くなっているイメージですが、それについてはどうお考えですか?

【美川憲一】最近テレビを見ていても、番組作りが偏っちゃっている印象ですよね。バブル時代にテレビでお仕事させてもらっていた身からすると、今はテレビ局も大変なんだろうな思います。

ーーそんな中、"芸能界のご意見番"としてブログではどのような情報を発信をしていこうと考えていますか?

【美川憲一】それも難しいですよね。暗すぎても、またキツすぎてもよくないと思うし、どのくらいまでがいい塩梅なのかは、模索中よ。映像だと流し見することが出来るけど、言葉は残るじゃないですか。それはしっかり考えながらやっていかなきゃならないわね。臆病になりすぎてもダメだし、でも冒険も必要だしね。

ーー今のところSNS上には「元気をもらえる」「文章が癖になるし、美川さんのチャーミングな人柄に癒される」などの声が寄せられています。

【美川憲一】まぁ、私はキャラクターが強いからね。ラッキーだったわよ〜。



■「これからもしぶとく生きていくわよ」

ーー9月14日に投稿された「何見てるのよ〜」と題したエントリーでは、ものすごく引きの画の美川さんの姿が印象的でした。

【美川憲一】あれはお買い物中にパッと閃いて、マネージャーに電話して「引きの写真撮って」と急遽撮影した写真なんです。

ーー美川さんのアイデアだったんですね。

【美川憲一】そうよ〜。それでその後に急にパスタが食べたくなって、東京・中野坂上にある行きたかったパスタ屋に直行したの。ラストオーダーの時間が迫っていてマネージャーから「電話したけど無理かもしれない」と言われたもんだから、「あんた私の名前出しなさいよ」と言ったのね。そしたら後で聞いて大笑いしたんだけど、そのお店の方「美川憲一がこんなところに来るわけないだろ」とおっしゃっていたらしいわ。

ーー確かにイタズラ電話だと思ってしまうかもしれませんね(笑)。

【美川憲一】それで実際にお店に着いたらその店主もびっくりしていたわ。美味しかったのよ〜あのパスタ屋さん。あのパスタ屋はみんな行った方がいいわよ。

ーーでもすごく良いブログの使い方ですよね。美川さんがブログで紹介することで、お店の人もうれしいでしょうし、読者も参考になると思います。誰もがハッピーになれるというか。美川さん自身、ブログが自分とフィットしていると感じていますか?

【美川憲一】感じてますね。私は人から“良い”って言われると燃えるタイプなのよ。ファッションについても「ファッション界でも評判になっている」なんて言われるもんだから、そりゃまぁうれしいわよ。

ーー長らく芸能界で活躍されている美川さんですが、新たな表現方法が見つかったわけですね。

【美川憲一】デビューしてから56年経って、考えてみたら一匹狼でよくここまで生き延びてこられたなと思います。大手の事務所にも行ったことないですからね。その中でこうしてまた新しい活動ができていることに日々感謝しながら、これからもしぶとく生きていくわよ。

(取材・文/中山洋平)

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