ファーストサマーウイカ、“選ばれない側”の人生語る「消えたと言われても、不安や焦りはない」
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 バラエティ番組でブレイクし、女優、ラジオなどでマルチな才能を発揮しているファーストサマーウイカ。パンチの効いた歌声と歌唱力は、アイドル時代から評価が高く、念願のソロデビューを果たした。現在30歳。女性タレントとしては遅咲きながら、「ずっと右肩上がり」と言い切る彼女の「選ばれなかった側の人間」としての強さの秘訣を聞いた。

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◆世間では「ブレないことが大事」と言われるが、ブレる免震構造だからこそ心も折れない

──ソロデビューが決まった経緯を教えてください。

【ファーストサマーウイカ】 これまでさまざまな肩書きを渡り歩いてきましたが、音楽は趣味も含めて13歳の頃からずっと続けてきたんですね。2019年12月末のBILLIE IDLEの解散でしばらく離れていましたが、精神衛生上やはり自分には音楽が必要で、何らかの形で再開したいと構想していました。なかでもソロアーティストという肩書きはこれまでの人生でも付いたことがなかったし、メジャーに挑戦できる最後のチャンスかもとも思ったので、「やってみたいです」と事務所の方に相談したのが始まりです。

──作詞作曲を阿部真央さんに依頼した理由は?

【ファーストサマーウイカ】 ファンとしての職権乱用を行使しました(笑)。同世代で真央さんの楽曲はどれもウソがなく心に響いて高校の頃からずっと大好きだったのですが、そんな阿部さんに私を代弁して頂いたとしたらどうなるんだろうという好奇心もありました。取材のような一対一のヒアリングを重ねてくださって完成した曲は、ズバッと私の本質を見抜いていて、感動を通り越して恐怖を覚えたほどでした。真央さんと私の両方の思いが込められた歌です。

──『カメレオン』というワードは歌詞に登場しないですが、曲に込められた思いは?

【ファーストサマーウイカ】 人は誰しも多面性を持ち合わせていて、相手によって見せる顔は違う。そうやって社会を生き抜いているわけで、私もカメレオンタイプを自認しています。芯の無いブレた人間と思われるかもしれないですし、世間はよく「ブレないことが大事」と言われますが、ブレる免震構造だからこそ心も折れないんだよ、という強さを表現できたんじゃないかと思います。

◆器用貧乏で主役になれない…、自分はどこまでも大衆側の人間

──マルチな活躍からとても器用な印象を受けますが、ご自身ではどう思いますか?

【ファーストサマーウイカ】 はい、めちゃくちゃ器用貧乏です。言い換えれば主役になれない、選ばれない側の人生なんです。やはり「自分にはコレしかない」となりふり構わず突き進める人こそがスターになれるわけであって、そうなれない自分はどこまでも大衆側の人間なんですね。

──大衆と言い切るには、カラーというか個性が濃いと思うのですが。

【ファーストサマーウイカ】 それは私が逆カメレオンの生存戦略を取ってきたからこその錯覚です(笑)。10代の頃にオーディションに落ち続けてきて、自分は国民的な美少女でもなければ、コンテストで優勝できるようなスター街道を行く人間ではない、と気付かされたんですね。だけどステージには立ちたい。そのためには何が必要なんだ? と芝居の勉強をしたり、アイドルグループに加入したりと1個1個ピースを積み上げてきた結果、いろんな肩書きが付いてきた感じです。

──挫折を味わったことはありますか?

【ファーストサマーウイカ】 それがないんですよ。ずっと積み木を積み上げてきた感覚なので、常に現時点がピーク。また急にドンと大きな積み木を乗せたこともないので崩れることもなかったですし、角度は緩やかですが、右肩上がりですね。

──では恩人と呼べる存在はいますか?

【ファーストサマーウイカ】 師と仰いでいるのは野性爆弾のくっきー!さんです。私がテレビに出る前のグループ活動1本だった頃に、「どうしたら売れますか?」と質問をしたことがあったんですね。そうしたら「チャンスは必ず来る。その時に確実にホップ・ステップ・ジャンプの三段跳びができれば大丈夫」と明確に答えてくださって。その言葉を忠実に守ってやってきて今の私があるので、精神的な恩人といえばくっきー!さんを置いてほかはありません。

──バラエティ番組でブレイクを果たした現在をどのように捉えていますか?

【ファーストサマーウイカ】 パチンコで言うところの“確変キタ!”みたいな状態だと感じています。ただ確変もいつか終わりは来るんです。今後バラエティ番組やテレビに出なくなって「ファーストサマーウイカ、消えたな」と言われるかもしれないけど、当たらない時もあるよと。でも私は常に複数の台を打ち続けているので、それに対しての不安や焦りはないですね。なんにしろ球を投入しないことには当たりは期待できないですから。

◆私には実力なんてものは1つもない、縁と運だけでここまでやってきた

──次はソロアーティストの台がフィーバーするかもしれないですね。

【ファーストサマーウイカ】 まだ「どっちに球が行くかな?」とクギを見てる状態ですけど。ただソロデビューできたのも、やっぱりバラエティ番組での確変があったから。私には実力なんてものは1つもなくて、こっちの台で楽しそうにやっている私を見た人が別の台にも繋げてくれたみたいな、縁と運だけでここまでやってきたので、その恩返しとして結果は出したいなと思っています。

──音楽活動ではどんな目標がありますか?

【ファーストサマーウイカ】 まずはこのご時勢で容易にできなくなったライブをやって、アーティストとしての私を好きになってくれた人たちに会う機会を作りたいですね。あとは音楽番組や歌謡祭とかにも出たいですし、ただ『紅白歌合戦』は無理だとしたら賑やかし要員として呼んでもらえるようにタレントとしてもう一花咲かせなきゃかな?と、いろいろ考えています(笑)。

──アーティストとしてここまで登り詰めたいとかいう欲は?

【ファーストサマーウイカ】 それがあまりないんですよ。常にステージに立ち続けることだけをモットーに生きているので、規模感みたいなものにはあまり興味がなくて。もちろんステージに立つ以上は、面白いものを提示しなければいけないけれど、それ以前にみんなで何かを作って発表して「おつかれー!」って打ち上げするのが好きなんです。それは学生の頃から変わっていなくて、今も文化祭が続いている感覚。一度きりの人生、どれだけいろいろな経験をして楽しめるかってことだけに集中して生きていきたいですね。

(文/児玉澄子)

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