『池上彰の戦争を考えるSP』第13弾、BSテレ東で今夜放送
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 戦争が終わって76年。テレビ東京で毎夏放送されてきた「池上彰の戦争を考える」シリーズが、今年はBSテレ東で今夜放送される。第13弾『池上彰の戦争を考えるSP2021』(15日 後7:00~8:00)では、「市民が見た戦争」を伝える。

【画像】『池上彰の戦争を考えるSP 2021』番組写真

 年々戦争体験者が減っていく中、今年1月、作家・半藤一利さんがこの世を去った。半藤さんは少年時代、東京大空襲の火から逃れて隅田川に落ち、命を落としそうになった。そうした体験から、『日本のいちばん長い日』『ノモンハンの夏』など、たくさんの本を著して戦争の記憶を後世に残してきた。

「人間の眼は歴史を学ぶことで初めて開くものである」
「戦争は国家を豹変させる、歴史を学ぶ意味はそこにある」
「戦争はある日突然やってくるものではない。長い長い我々の『知らん顔』の果てに起こるものなんである」――戦争の語り部・半藤一利のことば

 太平洋戦争で市民は空からの爆撃という恐怖にさらされた。1944年7月にサイパン、つづく1945年2月に硫黄島が陥落すると、米軍は「空の要塞」と呼ばれた爆撃機B29によって、日本上空の制空権を握る。米軍の空爆の標的は当初は軍事関連の施設であったが、次第に一般市民へと移っていく。1945年3月10日深夜、東京大空襲が始まった。約300機のB29が33万発にも及ぶ大量の焼夷弾を投下した。東京に大規模火災を引き起こして住民を殺戮し、戦争継続の意思をそぐのが狙いであった。当時の半藤さんや市民が戦争でどんな目に遭い、どんな思いをしたのか。

 今回池上は、東京都慰霊堂を訪ねて空襲犠牲者へ追悼の祈りを捧げ、空襲の爪痕が各地に見られる隅田川周辺を歩き、空襲体験者へのインタビューも行う。さらに、15歳の時にこれを体験した半藤さんの克明な記録も紹介し、東京大空襲の姿に迫る。

 池上は「終戦から76年。戦争体験者が一段と少なくなる中、戦争体験をどのように継承していくのかが問われています。戦争の歴史を調べ続け、『歴史探偵』と自称していた作家の半藤一利さんは、晩年、自らの戦争体験を語り始めました。その思いをどう受け継ぐことができるのか、番組で模索します」。

 福田裕昭エグゼクティブプロデューサーは「1月に逝去された半藤一利さんは生前 『戦争はある日突然やってくるものではない。長い長い我々の『知らん顔』の果てに起こるものなんである』(『墨子よみがえる』)と記しています。この番組ではこれまで幾度となく半藤さんからご協力をいただきました。今年の企画は、77年前、半藤さん自身が被災された東京大空襲の現場を、池上彰さんが歩きます。戦争の恐ろしさを伝え続けるために」と、それぞれコメントを寄せている。

 もう一つのテーマが「戦災孤児」。終戦後、戦争で両親を失った戦災孤児の数は約12万人にのぼった。引き取り手がなく、ひとり路上で生きなければならなくなった「浮浪児」と呼ばれた子どもたちは3万5千人に及んだ。そうした浮浪児など、焼け出されて家をなくした人の多くが上野駅周辺に集まった。終戦からほどなくして現在のアメ横に闇市が生まれ、浮浪児らは露店の手伝いをして糊口をしのいだ。池上彰は戦災孤児だった女性や、戦災孤児を引き取る活動を始めた児童養護施設の関係者へインタビューを行う。

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