濱口竜介監督、周囲の理解に感謝「柔軟にやっていただいた」 唐田えりかは東出昌大の演技に驚き
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 映画『寝ても覚めても』(9月1日公開)の濱口竜介監督と女優の唐田えりかが29日、東京・日比谷の日本外国特派員協会で会見を実施。濱口監督はカンヌ国際映画祭を振り返り「舞い上がりましたね」と笑顔で語った。

【場面写真】見つめ合う東出昌大&唐田えりか

 『第71回カンヌ国際映画祭』のコンペティション部門に正式出品された同作。カンヌの感想を問われると濱口監督は「私はただの映画好き。映画好きとして、ずっと見てきた場に自分がいるというのは、舞い上がりましたね。興奮したと言うか…」と照れくさそうな表情に。初ヒロインを務めた作品で大舞台を経験した唐田も「まさか自分が行けるとは…。とことん運がいいな、と。ずっと夢を見ているような現場だった。未だに寝ても覚めても、ずっと夢を見ています」とタイトルにかけてカンヌの思い出を口にした。

 同作は、柴崎友香氏による同名恋愛小説を映画化。俳優の東出昌大が、同じ顔をしていながらも全くタイプの違う男・亮平と麦(ばく)という一人二役に挑み、唐田がヒロイン・朝子を演じる。濱口監督は、5時間を越える前作『ハッピーアワー』で注目を集め、自らが映画化を熱望した同作で商業映画デビューを果たす。濱口監督の才能に惚れ込み、フランスの大手セールスカンパニーMK2が同作の海外セールスを担当している。

 初めて商業映画を撮影した濱口監督は「予算の規模が全然、違う映画を作った」としつつも「予算の規模が違うということは扱うプロデューサーが違う。『寝ても覚めても』は商業映画なんですけど、僕がインデペンデントでやってきたものを見てきてくれた人がプロデューサーになってくれた。非常に柔軟で『商業映画のいい部分を濱口の映画に付け加えよう』というスタンスで基本的にやっていただいた」と支えに感謝した。

 2人を演じ分けた東出について唐田は「東出さんは麦と亮平で全然、違っていた。同じ人なのに全く違う人で、麦のときは本当に危うさがあって消えてしまいそうなはかなさがあって、亮平のときは愛に包まれている感覚がすごくあった。私は、その中で、ただ漂っているような感覚でしたね」と回想。濱口監督からも「何も考えなくていいから、相手の芝居をちゃんと見て聞いてください」という指示があったそうで「本当に、その言葉のおかげで無の状態になれた」と濱口監督と東出の存在の大きさを語った。

 また、好きなせりふについて唐田は「全部のせりふが愛おしくて大好き」と頭を悩ませつつ「朝子を演じていてラストシーンのせりふは、せりふに導かれるような感覚もあった。ラストシーンの全てのせりふは好きですね」と感慨深げだった。

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