被災屋根にシート張り続け1年 大阪北部地震、地道な活動
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 損傷した屋根にブルーシートを張る中島武志さん=5月、大阪府茨木市

 昨年6月18日の大阪府北部地震で被災した家屋の屋根に、応急措置としてブルーシートを張り続けているボランティア団体がある。大阪府茨木市が拠点の「レスキューアシスト」。地道な活動を始めてから1年がたつ。

 「今日は2軒張ります。安全に配慮していきましょう」。朝礼で代表中島武志さん(42)が仲間たちに声を掛けた。2016年に発足し、熊本地震などで活動してきた。メンバーは約20人で「被災者の不安払拭のために何でもやろう」がモットーだ。

 大阪府北部地震の翌月、豪雨災害として平成最悪の200人以上が犠牲となった西日本豪雨が発生。ボランティアの多くは岡山、広島、愛媛各県などの被災地に行くため大阪から離れた。

 それでもレスキューアシストは大阪で活動を続けた。突然いなくなれば被災者の不安を広げてしまう。「まだ100近くの依頼があった。それを残して他の場所に向かうなんてできなかった」と中島さんは振り返る。

 大阪府の住宅被害は5万5千棟を超え、たくさんの屋根瓦が損傷した。放置すれば雨漏りし、家屋にカビが生じて健康被害にもつながりかねない。だが屋根の修理業者は足りない。そんな事情がメンバーをシート張りに駆り立てた。

 依頼先に赴くだけではない。インターネット環境がなく、ボランティアの存在も修理業者の連絡先も知ることができない「情報弱者」にも目を向ける。高齢者や障害者で困っている人がいないか地域を歩き、時にはインターホンを押してきた。

 1年でブルーシートを張ったのは約900軒。依頼は今も途切れず、メンバーは屋根に上り続けている。

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