室町期・土佐光信作か 「古今和歌集」写本 見返絵を公開 県立文学館
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
県立土屋文明記念文学館が特別公開する「古今和歌集」写本の表見返絵
県立土屋文明記念文学館が特別公開する「古今和歌集」写本の裏見返絵

 群馬県立土屋文明記念文学館(高崎市)は23日から、同館所蔵の「古今和歌集」写本(伝・東常縁筆)に装丁された見返絵みかえしえ西湖放鶴図せいこほうかくず」を特別公開する。室町時代の土佐派を代表する絵師、土佐光信が描いた可能性が指摘されており、やまと絵師が中国的な主題も扱うようになったことを示す貴重な作例。27日には、見返絵の価値を見いだした東京大大学院准教授の高岸あきらさんによる記念講座を行う。

 同館によると、写本の見返し部分に絵があしらわれた例は極めて珍しい。多数の折れしわの入り方などから、江戸時代ごろに「古今和歌集」写本を改装した際、元は他の絵巻の見返し装飾だったものが取り合わされたと考えられるという。

 表見返おもてみかえし裏見返うらみかえしはそれぞれ縦22.5センチ、横16.5センチ程度で、一続きの絵になる。これまでの高岸さんの研究で、湖と船、人物の組み合わせなどから、中国の西湖にたたずむ宋代の詩人、林和靖りんなせいを画題にしており、顔かたちの表現の様式から、土佐光信が描いた可能性が指摘されている。

 光信はやまと絵を代表する絵師。1469年に朝廷の画事をつかさどる絵所預えどころあずかりに就き、15世紀後半から16世紀初頭に活躍した。

 特別公開は表見返が23~28日、裏見返が30~2月4日に常設展示(一般200円)の中で行う。記念講座は27日午後2時から、高岸さんが西湖放鶴図の魅力などを語る。参加無料で、定員100人。申し込みは同館(電話027・373・7721)へ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事