ロボット“俳優”が演じる劇を 美術家やなぎみわさんが群馬高専生と協力
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「やなぎみわ展 神話機械」を前にマシンの調整をする美術家のやなぎみわさん(右から2人目)と群馬高専の学生=アーツ前橋

 ロボットが“俳優”として登場する演劇ができないか―。そんな計画が、美術家で演劇演出家としても活躍するやなぎみわさんと、群馬高専などによって進められている。5月17、18両日にアーツ前橋(前橋市千代田町)で、人とロボットがコラボしてシェイクスピア作品の一場面の上演を目指している。ロボットの組み立てや試運転が16日、同所で行われた。

◎正解分からない調整の難しさ
「動きの時間を少し長めにして」。手足をばたつかせて嘆きの動きを表現する群馬高専のロボット「のたうちマシン“メルポメネー”」の動き方について、やなぎさんが細かく指示を出す。そのイメージ通りに動くよう、群馬高専の学生がロボットのセッティングやプログラムの修正を繰り返した。

 同校機械工学科5年の菅原達弥さん(19)は、「完成形が見えにくく正解が分からない中での作業」と難しさを口にするが、「やなぎさんから『いいね』と言ってもらえた」とうれしそうだ。

 ロボットによる演劇計画は「モバイル・シアター・プロジェクト」。同校などが開発し、プログラム通りに動くロボット4台を使い、ロボットだけの舞台と、人とコラボするパフォーマンス舞台「MM」の2種類のパフォーマンスが予定されている。

◎目指すはロボットでのハムレット
 MMでは、シェイクスピアの「ハムレット」から着想を得て、やなぎさんが演出を手掛ける作品を、ロボットと人の俳優がコラボして演じるという。

 ロボットとコラボする発想は、演劇プロジェクトに携わるやなぎさんが、屋外イベントなどで悪天候により、思い通りにならない舞台に直面したことがきっかけ。「人間の意思で完全にコントロールできて、エンドレスに繰り返されるものを作りたかった」という。2017年から準備を進めてきた。

 「モバイル・シアター・プロジェクト」は19日、写真作品などを展示する「やなぎみわ展 神話機械」と同時に、アーツ前橋で始まる。ロボット4台による「無人公演」は会期中、毎日開かれる。MMは両日とも19時半開演。

 問い合わせは同美術館(027-230-1144)へ。

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