伊勢崎市民に愛される「もんじゃ」 継承への努力続く
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昨年10月のもんじゃまつり。もんじゃ体験コーナーは家族連れに好評だった
もんじゃをPRするために生まれたキャラクター「もじゃろー」
梅田屋で販売されているもんじゃ春巻き。奥は鉄板とコンロが付いた「どこでももんじゃセット」

 群馬県の伊勢崎市民に愛され、独自の広がりをみせてきたもんじゃ。コンビニエンスストアの台頭や少子化など、時代の変化で駄菓子屋は減り、しちりんと鉄板で味わう昔ながらの店は減った。そんな中、もんじゃが街おこしの材料になると目を付けたのが伊勢崎商工会議所青年部(YEG)だ。

◎「まつり」で用意 セット数も5倍に
 2003年に「もんじゃサミット大試食会」と銘打ったイベントを、いせさき市民のもり公園で初開催した。3年目からは「もんじゃまつり」と名称を変え、活動を本格化。用意したもんじゃも1、2年目の300食から1500食へと規模を拡大した。

 当時、YEG会長だった小久保剛利さん(55)は「地域おこしの活動を考えていた時、もんじゃの話になると盛り上がった。メンバーで共通の認識を持ちやすかった」と振り返る。

 まつりに移行する際に「大熊春さんの味の再現」を目指した。大熊さんは、イチゴシロップを入れる「あま」を始めたとされる女性。かつて伊勢崎駅近くに店を構えていた。伊勢崎のもんじゃをPRするのに外せないキーワードだった。

 まつり実行委員長を務めた梅田剛志さん(60)も大熊さんの味に親しんだ一人。「昔はもんじゃを焼いてできる『おせんべい』の大きさを競い合った。それができたのも、イチゴシロップを使っているからだと大人になって気付いた」と懐かしむ。

 梅田さんが経営する梅田屋(大手町)では土産用のもんじゃセットや、片手で頬張れるもんじゃ春巻きを販売している。「伊勢崎市民にとって、もんじゃはソウルフード」と思い入れは強い。

 まつりから、もんじゃをPRするご当地キャラ「もじゃろー」も生まれた。さまざまなイベントに顔を出しては盛り上げ役を買っている。

 もんじゃまつりはその後、グルメイベントに発展。昨年は出店した68ブースのうち、もんじゃ関連は5店舗にとどまったが、自分で焼いて食べるもんじゃ体験コーナーは家族連れに好評だった。

 店に家庭、イベント会場―。場所は違っても、顔を寄せ合ってもんじゃを食べる光景はこれからも続く。

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