《「影踏み」密着 1》群馬発 「伊参」縁のタッグ再び
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プレミア先行上映会で「影踏み」の魅力をPRする(左から)尾野真千子さん、山崎まさよしさん、北村匠海さん、大竹しのぶさん=10月31日、東京・テアトル新宿

 映画「影踏み」が8日から、群馬県内6館で先行公開される。撮影に関わった人たちの思いなどを紹介しながら、多角的な視点で作品に迫る。

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 「主演の山崎まさよしさん、横山秀夫さんの原作という最高のチームワークで映画ができたのは奇跡的なこと。ぜひ映画館に足を運んで見てほしい」

 東京都新宿区の映画館「テアトル新宿」で10月31日に行われたプレミア先行上映会。ステージには尾野真千子さんや北村匠海さんら俳優陣がずらりと並び、詰めかけたファンから大きな拍手と歓声を浴びていた。マイクを持った篠原哲雄監督は力強く、作品に懸ける思いを語った。

 「影踏み」は今月8日、県内で先行公開され、1週間後の15日、全国上映がスタートする。映画は今も根強いファンが多い「月とキャベツ」(1996年)の篠原監督と山崎さんが再びタッグを組んだ。中之条町を拠点に前橋、高崎、伊勢崎、沼田、藤岡の6市町で撮影された。

■自然な流れ
 オール群馬ロケの構想は、映画化の企画が持ち上がったのとほぼ同時に決まった。前作に続きプロデューサーを務めた松岡周作さんは「監督と主演の再タッグに加え、原作者は横山さん。群馬で撮影すること以外、考えられなかった」と振り返る。

 企画段階から関わった伊参いさまスタジオ映画祭(中之条町)の影響も大きい。伊参スタジオは「月とキャベツ」の撮影拠点で、ファンにとっての“聖地”。篠原監督が発足に関わった同映画祭が製作委員会に参画したことで、群馬オールロケは自然な流れだった。

 ロケハンでは、松岡さんが県内のフィルムコミッションから情報を集め、篠原監督と一日に何カ所も巡った。要となるシーンは伊勢崎市内の文房具店、ラストは藤岡市内の公園と次々に決まり、そのたびに篠原監督はイメージを膨らませていった。

■住民が“応援隊”
 撮影をサポートしようと、ボランティアも活躍した。中之条町の地元有志による「影踏み応援隊」はロケ地の情報提供だけでなく、荷物運搬用のトラックや撮影に使う自転車を手配するなど、細かな雑用を担った。

 創刊130周年記念事業の一環として、かつて横山さんが記者として在職した上毛新聞社も製作委員会に参画。オール群馬で作品を盛り上げる態勢が整った。

 試写を見た横山さんは「オール群馬ロケが視覚的な“通奏低音”として作品に統一感をもたらしている。自身の作品としても異色だが、映画も素晴らしい異色作に仕上がった」と喜んだ。

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