《ぐんま再発見》寺や古墳を新たな観光資源へ 水辺のまち 千代田・赤岩
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光恩寺にある荻野吟子の生家の長屋門と、吟子の石像
 

 江戸時代に利根川の船場として栄え、明治期には田山花袋の小説「河ぞひの春」の舞台となった千代田町赤岩。赤岩渡船と夏の風物詩「川せがき」で知られる。これらに加え、古墳などの資源を掘り起こし、新たな観光資源として売り出す計画が練られている。第1弾に見込まれるのが光恩寺で、斬新な新弁天堂の建設が動きだした。

◎埼玉と深い縁
 光恩寺の山門をくぐった右手には日本最初の女医、荻野吟子(1851~1913年)の生家の長屋門が移築されている。吟子は対岸の俵瀬村(現埼玉県熊谷市)生まれ。同寺は埼玉県側にも多くの末寺を持つ縁から、明治期に門が船で運ばれてきた。

 吟子は故渡辺淳一さんの小説「花埋み」で紹介され、映画「一粒の麦 荻野吟子の生涯」(山田火砂子監督)でも、その生きざまが描かれた。同寺や赤岩渡船場などで撮影され、全国各地で上映中だ。

 寺には寺宝として、鎌倉時代の作とされる密教法具の銅五種鈴どうごしゅりん(高さ20センチ)が受け継がれてきた。12年前、国重要文化財に指定され、複製が近くの町民プラザに展示されている。

 広い境内の北側は、邑楽郡最大の前方後円墳、堂山古墳(墳丘長90メートル)が横たわる。町文化財保護調査委員の瀬山敏彦さんは「石室に使用された石は広範囲から集められた。被葬者は、この地域の水運もつかさどる実力者だったと考えられる」と語る。

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