前橋出身の関さんが最優秀監督賞 12月開催のミラノ国際映画祭
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ミラノ国際映画祭の授賞式でトロフィーを手にする関さん=12月7日

 自主製作映画などを対象にしたイタリアのミラノ国際映画祭(11月30日~12月7日)で、前橋市出身で米ロサンゼルスを拠点に活動する映像作家、関勇二郎さん(39)の「Carving the Divine(カーヴィング・ザ・ディヴァイン)」が、外国語ドキュメンタリー映画部門の最優秀監督賞に輝いた。仏師の仕事とその精神性に迫った内容で、関さんは「精魂込めた作品が認められてうれしい」と喜びをかみしめている。

 作品は富山県南砺市井波地区と前橋市内に工房を構える仏師の関侊雲こううんさんに長期密着したものだ。仏像作りや技術継承の観点から仏師の精神を描き、日本人にとって仏像の持つ意味を追求した。

 撮影に当たり関さんは「仏師の世界を力強く見せるよう心掛けた」と振り返る。伝統技術と日本人の精神的な特性を丁寧に捉えた映像が高く評価された。

 関さんは高校時代に映画に魅了され、卒業後に渡米。カリフォルニア州立大バークレー校で映像学を学んだ。海外で暮らす中で「自分が映像作家として提供できるものは何か」と考え、日本の伝統的な仕事をテーマにしようと思い立った。前橋市内の実家が仏壇店だったことから、身近な仏師を取り上げた。

 現在はさまざまな映画祭に本作を出品するほか、ウェブサイトや会員制交流サイト(SNS)を通じて仏教の歴史などを解説する動画を配信している。関さんは「世界中の人に仏像・仏師の文化を伝え、いずれ作品を日本に逆輸入できれば」と意欲を見せている。

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