個々の感情 寄り添って 犯罪被害者遺族の中谷さんが前橋で講演
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被害者に寄り添った支援の大切さを強調する中谷さん

 犯罪被害者やその家族への支援の在り方を考える講演会が11日、前橋市の群馬県社会福祉総合センターで開かれた。犯罪被害者遺族の中谷加代子さん(59)が講演。長女の歩さん=当時(20)=を学校の同級生の少年に殺害された事件を振り返るとともに、被害者に寄り添った支援の大切さを訴えた。

 事件は2006年に発生。中谷さんは当時の心境を「犯人が許せなかった」「なぜ自身が生きているのか分からなかった」と打ち明けた。少年は自殺とみられる状態で発見され、事件の動機を知る機会が失われ、脱力感に襲われたという。その一方で、「なぜ長女を殺害したのか」「相談できる人がいなかったのか」などと、加害者の少年の心情を考える機会が増えていったと話した。

 中谷さんは「被害者遺族の感情は人それぞれ」と強調し、全員が死刑制度に賛成しているわけではないと例を挙げた。被害者を支援する人は、被害者やその家族の立場になって行動してほしいとし、「被害者が何を必要としているのか、どうやったら楽になれるのかを考えてほしい」と訴えた。

 講演会は被害者支援センターすてっぷぐんま(紺正行理事長)などが主催。140人が参加した。

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