古武道「馬庭念流」 鏡開き見送り 道場関係者が高齢化 高崎
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稽古に励む当主の樋口さんと門弟

 群馬県高崎市吉井町馬庭に伝わる古武道「馬庭念流」の恒例の鏡開きが休止となった。道場関係者の高齢化で当日の運営スタッフを確保できず、来場者の安全を考慮した判断だという。当主で念流二十五世の樋口定仁さだひとさん(60)は「楽しみにしていた方々には大変申し訳ない。今後、別の方法も検討したい」とする。念流自体は宗家や門弟が着実に受け継いでおり、19日、通常通り稽古に励んだ。

◎創始から420年 披露の場 別の方法で
 念流は約650年の歴史があり、樋口家に伝わる念流は420年以上前に始まった。後手必勝、徹底的な護身の術を旨とした自衛の剣だ。形稽古が基本で、木剣やなぎなた、袋竹刀などを使い「表五本」「裏三本」「組十本」などを行う。

 門弟の日頃の鍛錬を多くの人たちに知ってもらおうと、毎年1月第3日曜を鏡開きとし、演武を公開するのが慣例。ただ、3年ほど前から、会場運営を担当する道場関係者が高齢化して人手の確保が困難になっており、今年は休止を決めた。別の方法で披露の場を設けることを検討するという。

 現在、道場では市内や都内、福島県などの10~70代の門弟ら15人が稽古に励んでいる。道場近くの高崎馬庭小では門弟が授業の一環として念流を指導する。19日は、門弟ら7人が「ヤー」「トウ」と気迫のこもった掛け声で稽古。木剣やなぎなたが激しくぶつかり合う音が道場に響いた。

 樋口さんは「若手も育っており、継承は着実に進んでいる」と強調。長男の田路とうじ史弥さん(32)は「宗家と門弟が互いの存在を大切にする関係ができている。協力して念流の伝承を続けたい」と話している。

 稽古は毎週日曜午後2時から。見学自由。

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