藤岡・御荷鉾山不動尊の獅子舞 消滅 コロナ機に「苦渋の決断」
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御荷鉾山不動尊の獅子舞=2018年4月

 群馬県藤岡市三波川の妹ケ谷地区にある御荷鉾みかぼ山不動尊に170年以上前から伝わり、毎年春の例大祭で披露されてきた獅子舞が事実上消滅した。後継者不足と担い手の高齢化で数年前から存続が危ぶまれていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で今年の例大祭を中止したのを機に、地元住民でつくる保存会が今後の活動を休止したためだ。小柏克巳会長(75)は「苦渋の決断。続けたかったがどうにもならない」と肩を落としている。

 獅子舞は1843(天保14)年から始まったとされる。3匹の獅子が太鼓をたたきながら力強く舞うのが特徴で、戦時中に一時中断されたものの、地元有志が復活させ、毎年4月29日に行われる例大祭で披露してきた。2002年には県文化奨励賞を受賞し、市の重要民俗文化財にも指定されている。

 小柏さんによると、現在、担い手は50~70代の3人のみで、うち2人は埼玉県内に住む地区の出身者という。今年も例大祭に向け準備を進めてきたが、新型コロナウイルス感染症の影響で練習や打ち合わせを行うことができず、最終的に感染防止の観点から例大祭自体の中止を決めた。

 地区の住民は45人ほどで、ほとんどが65歳以上の高齢者。保存会で今後の方針を話し合った際には「継続的な活動は難しい」「これを機にやめた方がいい」などの意見が出たという。運営費の負担軽減のため、例大祭自体の規模縮小も検討している。

 自身も70歳まで担い手として活動してきた小柏会長は「移住した2人は快く協力してくれたが、重さ2~3キロの獅子頭を着けて舞うのは体力的にきつく、これ以上負担を掛けるわけにもいかない」と話す一方で、「地域の伝統文化を途絶えさせてしまうのは本当に申し訳ない」と悔しさをにじませた。

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