浅間山熔岩樹型「世界的に例ない」2000個超 嬬恋村が保存活用計画作成へ
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 1783(天明3)年の浅間山大噴火の火砕流でできた国特別天然記念物「浅間山熔岩樹型」について、群馬県嬬恋村教委は24日までの現地調査で、樹型がこれまでに把握されていた数の4倍超となる2112個(暫定値)に上ることを確認した。周辺の掘削で火砕流が少なくとも3回起きていたことも分かった。村教委は調査結果を火山の実態把握や今後の観光振興に活用する考えで、来年度には保存活用計画を作成する。

 樹型は火砕流が樹木の周りを覆い、中の樹木が焼けたり腐ったりしてできる深さ数メートル程度の井戸状の穴。広範囲の安全な公開に向け、村教委が2018年度から3年計画で、分布状況や断層の調査などを進めている。

 調査では、絶景として人気の鬼押出し溶岩の東西に、火砕流の流れに沿って帯状に樹型が存在していることが判明した。分布の集中地点を1区~4区に区分けして集計すると、鬼押出し溶岩の東側の1区には75個、2区は386個、3区は569個あった。西側の第4区が最も多く、1082個だった。3、4区では、掘削により地表から3~4メートルの地点で炭化した樹木が見つかった樹型もあった。

 浅間山熔岩樹型検討委員会委員で、日本大文理学部の安井真也教授(火山地質学)は「江戸時代の森林の痕跡を残す大規模埋没林で、世界的に例がない。火山活動を理解する上で貴重な存在だ。今回の調査は火砕流の実態を解明するのに成果があった」と評価し、各方面への活用を期待する。

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