群馬県文学賞 4年ぶり全7部門から選出 授賞式はコロナで中止に
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(左上から右下へ)浜野シズ江さん、杉山加織さん、関根由美子さん、佐藤利正さん、中島清さん、山崎佳隆さん、児玉寿美子さん

 第58回群馬県文学賞(県、県教育文化事業団、県文学会議主催)の7部門の受賞者が30日、発表された。7部門全てに受賞者が選ばれるのは4年ぶり。恒例の授賞式は、新型コロナウイルスの感染防止のため実施しない。

 短歌部門は浜野シズ江さん(76)=大泉町中央=の「係累」(30首)、俳句部門は杉山加織さん(42)=高崎市棟高町=の「回路」(30句)、詩部門は関根由美子さん(75)=前橋市昭和町=の「水の手」ほか4編、小説部門は佐藤利正さん(44)=高崎市柴崎町=の「カウンセリング」、評論部門は中島清さん(82)=館林市大手町=の「田山花袋の弟子 水野仙子」、随筆部門は山崎佳隆さん(82)=高崎市中尾町=の「宝川の三年」、児童文学部門は児玉寿美子さん(75)=前橋市亀泉町=の「緑の森へ」に決まった。

 浜野さんは写実を基調としながらも、描写に終わることなく感性と詩情を生かした。杉山さんは身近な出来事をさりげなく季題に託し、作者の内面をのぞかせた。関根さんは人の持つ不可解さや危うさ、怖さを優しい言葉ですくい取った。佐藤さんは登場人物の心の闇に光を当てながら、再生への希望を浮き上がらせた。

 中島さんは、これまで取り上げられなかった水野仙子を精細に研究した。山崎さんは人生の転換点となった3年間を、多くの文献を引用しながら振り返った。児玉さんは作品のイメージがはっきりと心に残る、夢のある世界を描いた。

 同賞は昨年7月~今年6月末に新聞や雑誌、印刷物として発表された作品が対象。本年度は7部門に計180人、2474点の応募があった。

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