年始の恒例行事 どうすべき? 理解と疑問の声が交錯
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 新型コロナウイルス感染が急拡大し、群馬県独自の警戒度が最高レベルに引き上げられる中、年始の恒例行事の中止が相次いでいる。商工団体主催の新年互礼会や消防出初め式が各地で開催見送りとなったほか、成人式の初夏への延期を急きょ決めた自治体も。ただ、高崎市では2000人規模のクラシックコンサートやだるま市が開かれる予定で、開催に理解を示す人がいる一方、疑問視する声も上がっている。

◎だるま市 前橋と高崎で対応分かれる
 警戒度の4への引き上げ後も、群馬県はイベントの全面自粛は求めず、国の指針に基づく一部制限にとどめるが、主催者判断でさまざまな行事が中止や延期となっている。

 経団連など経済3団体による新年祝賀会の中止が発表された28日、沼田商工会議所が新年互礼会の中止を決定。県内で10ある商工会議所のうち、8商議所が開催を見送ることになった。下仁田町は同日、1月10日に予定していた成人式をゴールデンウイークごろに延期すると発表した。

 不特定多数が集まる新春行事は各地で見送られる。県議会主催の新春交流会が中止されるほか、桐生、伊勢崎、みどり各市など各地の消防出初め式も取りやめとなった。

 一方、群馬交響楽団が出演する「高崎元旦コンサート」(高崎芸術劇場主催)は1日、高崎市の同劇場で満席に近い状況で開催される見通し。市民からは「今から中止にするのでも遅くはない」(70代男性)「もし感染者が出たら誰が責任を取るのか」(病院勤務の男性)との声が聞かれる。

 国の指針で、クラシックコンサートは感染防止策の徹底を前提に収容率100%での開催が可能とされ、中止が決まっているのはサントリーホール(東京)のニューイヤーコンサートなど一部にとどまる。高崎芸術劇場の高橋幸弘副館長は「県のガイドラインで中止まで求められていない」と強調、最大限の感染防止策を講じるとしている。

 初市では前橋、高崎で対応が分かれた。9日の前橋初市まつりは会場を前橋八幡宮に限定するなど規模を大幅に縮小するが、高崎は1、2両日、JR高崎駅西口駅前通りで約37万人が来場した今年と同規模で行われる予定だ。

 大規模開催への批判がある一方、「伝統行事は毎年実施することに意義がある」(60代男性)などと必要性を指摘する人も。同市の富岡賢治市長は「高崎市民の文化と伝統の維持発信のため徹底した感染症対策を行い、実施したい」としている。

◎高崎映画祭 来春の開催を見送り
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、高崎映画祭委員会は28日、第35回高崎映画祭について、来年3月の開催を見送り、2022年春の開催を目指すと発表した。

 映画祭の志尾睦子プロデューサーは、新型コロナの影響と、開催に向けての準備が十分に整っていないことを中止の理由に挙げた。「コロナ禍で世の中の生活様式が変わった今、地方映画祭の役割とは何かをあらためて考えた上で準備を進めたい」としている。

 今年開かれた第34回映画祭は、新型コロナの影響で上映会を全て中止。授賞式は無観客で行い、インターネット中継を実施した。

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