後藤織物ののこぎり屋根など11棟と土地が競売に 桐生の日本遺産
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後藤織物ののこぎり屋根(手前)=2017年、ドローンで撮影

 国登録有形文化財で、日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」の構成資産でもある桐生市の後藤織物が、土地を含む主屋や奥座敷、工場など11棟を競売にかけられていたことが、12日までに分かった。入札は同日まで実施されたという。歴史的、文化的価値の高い建造物だけに注目されている。

◎2018年に運営会社が事業停止 その後は合同会社が継承
 後藤織物は1870年創業の老舗織物業者。合資会社の「後藤」(後藤隆造社長)が施設を所有し、運営してきたが、同社は2018年1月に経営難により事業を停止した。土地や建物の所有権は同社が持ったまま、同年2月、後藤社長の息子の充宏氏が別会社として合同会社の「後藤」を設立し、同所で帯製造などの事業を継承してきた。

 応札の有無などは2月に通知されるという。充宏氏は「入札結果はどうなるか分からないが、今後も事業にまい進したい」とし、合同会社として事業を継続したい考え。

 後藤織物は明治前期の主屋、大正期の奥座敷、戦後の木造のこぎり屋根工場などがあり、06年に国登録有形文化財となった。織物業などで女性が活躍してきた歴史を物語る県内12資産の一つとして、15年には文化庁が創設した日本遺産に認定された。

 日本遺産活用室を置く市産業経済部の大津豊部長は「市民が『のこぎり屋根』と聞いてぱっと思い浮かべる建物。応札者が現れれば、文化的価値や日本遺産の状況など、理解してもらえるよう真摯しんしに説明したい」としている。

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