350万年前のホタルの化石と判明 南牧・佐久またぐ兜岩層で採集
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ホタルと確認された化石(田中敏明さん提供)

 群馬県の下仁田町自然史館(同町青倉)は28日、南牧村と長野県佐久市にまたがる地域にある約350万年前の地層「兜岩かぶといわ層」からホタルの化石が見つかったと発表した。元教諭でこの化石を研究した田中敏明さん(66)=横浜市=によると、ホタルの化石はこれまでに世界で7例報告されているが、国内では初めてだという。

◎国内初か 下仁田町自然史館で1日から常設展示
 今回発見された化石のホタルは体長11ミリで、性別は雄。化石は町民で教諭だった故茂木伊一さんが1950年代後半から約40年採集し保管していたうちの一つで、採集時期は50~70年代ごろとみられる。2010年の茂木さんの死去に伴い、翌年に遺族がホタルを含む昆虫の化石250点を同館に寄贈した。

 兜岩層研究会員の田中さんらが、16年から化石の調査を開始。翌年発行の「自然史館研究報告」に掲載された論文で、形などからハムシの化石の可能性があると報告していたが、その後の調査で触角や羽などからホタルの化石だと分かった。

 田中さんは「ホタルの保全活動をしていることもあり、日本人に親しみのあるホタルの化石を発表できてうれしい」とコメントしている。

 ホタルを20年以上研究しているという日本昆虫学会員の三石暉弥さん(89)=長野市=は今回の発表を、「約350万年前と古代ながら、化石が全形をとどめているならば珍しい」と話している。

 同日に記者発表した同館の中村由克館長は「昆虫の化石は死んでから短時間でばらばらになるため残りにくい。ホタルの化石は地域住民の宝であり、誇り」と述べた。

 ホタルの化石は同館で2月1日から常設展示される。

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