明治期の音色奏でる ブリュナと同型のアップライトピアノ 富岡製糸場で菊池洋子さん
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富岡製糸場で演奏する菊池さん
演奏で使用される1874年製スタインウェイ社のアップライトピアノ

 前橋市出身のピアニスト、菊池洋子さんが4日、世界文化遺産、富岡製糸場の西置繭所で、明治期に作られた製糸場ゆかりのピアノを演奏する。菊池さんが製糸場で演奏するのは初めて。かつての繭倉庫という独特の空間で、奏法や選曲にこだわった「明治のサロンコンサート」へいざなう。

 奏でるのはスタインウェイ社が1874(明治7)年に製造したアップライトピアノ。富岡製糸場建設を指導したフランス人技師、ポール・ブリュナが製糸場に持ち込んだとされるピアノと同型だ。アップライトでの演奏会は初めてという菊池さん。5月中旬には試弾し「一音一音を味わえる柔らかい音色」との印象を得た。

 選曲も菊池さんのこだわりが垣間見える。注目は「Une ame au ciel(昇天する霊魂)」。作曲したルフェビュール・ヴェリはブリュナの妻、エミリの父親で、同曲は娘のエミリへ贈った曲だという。ルフェビュールの弟子、サンサーンスの「白鳥」や、彼らと同じ19世紀前半に生まれたシューマンやショパン、リストの楽曲も演奏する。
(北沢彩)

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