国文化財に3件 新島短大研究棟、赤城山頂駅舎、旧狩宿茶屋本陣
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(上から)新島学園短大研究棟=高崎市昭和町、旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅舎およびプラットホーム=桐生市黒保根町、旧狩宿茶屋本陣=長野原町応桑

 文化審議会が9日、国の登録有形文化財とするよう答申した196件の中に、群馬県の新島学園短大研究棟(高崎市昭和町)と旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅舎およびプラットホーム(桐生市黒保根町)旧狩宿茶屋本陣(、長野原町応桑)の3カ所3件も含まれた。建築物としての歴史的価値や希少性が評価された。

◎唯一の円形校舎…新島短大研究棟

 新島学園短大研究棟は高崎市立女子高(現高崎経済大附属高)の入学者増加対策として1956年に建てられた円形校舎で、鉄筋コンクリート造り3階建て。円形建築で知られる坂本鹿名夫氏(1911~87年)が設計した。中心部にらせん階段を持つホールがあり、外周に扇形の教室を配置。県内に唯一残る貴重な円形校舎で、81年に引き継いだ同短大が利用している。

 新島学園の湯浅康毅理事長は「円形校舎が地域のシンボルとして愛され続けるよう、保存活用したい」とコメントした。

◎急勾配に合わせ階段状…赤城山頂駅舎

 赤城山頂駅舎は東武鉄道が運行した赤城登山鉄道の終着駅。約1キロ下の利平茶屋駅から山頂をケーブルカーで結ぶルートは57年に運行を開始したが、68年に廃線となった。駅舎は鉄筋コンクリート造りで地上2階と地下1階の構造で、プラットホームは急勾配に合わせて階段状。厳しい立地条件の下、駅の機能を巧みに配置した。

 赤城山頂駅を観光施設として活用する大沼山荘の塩原勲代表は「廃線や廃虚の愛好家など新たな層の観光客に来てもらえるので、赤城の観光振興につながる」と期待を込めた。

◎江戸後期の町屋…旧狩宿茶屋本陣

 江戸後期建築の旧狩宿茶屋本陣は木造2階建てで、県内でも屈指の大規模町屋建築。1階より2階が前に出る「出桁造り」と「板ぶき石置屋根」だった痕跡を残す外観が特徴。明治時代に皇族が宿泊した際の改築の跡もみられる。明治後半以降は養蚕も行われた。脇往還に所在する茶屋本陣の数少ない遺構で、歴史、建築学的に貴重とされる。

 狩宿茶屋本陣の保存・活用を図る住民協議会の竹渕剛会長は「保存への努力が認められ、うれしい。後世に残せるよう、維持管理についてしっかり協議していきたい」と声を弾ませた。

 群馬県の登録有形文化財(建造物)は、129カ所338件となる。

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