公開稽古や握手会 迫力満点 5500人が熱狂 大相撲高崎場所
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
子どもたちに稽古をつける阿炎(左)と竜電(右)=高崎アリーナ
弓取り式に臨む聡ノ富士
力強い取り組みで観客を楽しませた榛湊(右)

 大相撲春巡業の「上州高崎場所」が15日、群馬県高崎市の高崎アリーナで開かれた。迫力満点の取組をはじめ、公開稽古や握手会などが行われ、相撲ファン約5500人が客席を埋めた。

 結びの一番は春場所優勝の鶴竜と、休場中ながら12日から巡業に合流した稀勢の里の横綱対決。稀勢の里が寄り切りで鶴竜を下すと、会場はひときわ大きな歓声に包まれた。

 6人の郷土力士も元気な姿を見せた。三段目の取り組みに舛天隆(榛東村)と榛湊(高崎市)、序二段の取り組みに夏野登岩(高崎市)と聡ノ富士(吉岡町)、若荒輝(安中市)と輝富士(吉岡町)=いずれも出身地=が登場。力強い勝負に、ひときわ大きな拍手が送られた。

◎弓取り感無量 吉岡出身・聡ノ富士

 長い弓を高速で振り、力強く四股を踏んだ。この日、41歳の誕生日を迎えた聡ノ富士。取り組み以上に関心を集めたのは、結びの一番終了後に行う弓取り式だ。「目に焼き付けてもらいたい」。本番前、感慨深そうに話した。

 弓取り力士は横綱のいる部屋から選ぶのが通例。2012年に同じ伊勢ケ浜部屋の日馬富士の横綱昇進を機に、同年の秋巡業から今年の初場所まで務めた。聡ノ富士は「土俵を清める儀式。一つ一つの動作に意味がある。気持ちを込めてやってきた」と誇らしそうに話した。

 役目は1月で終わったが、運営側の要請で地元での実施が決まった。「頼んでくれてうれしい」。本番では会場の視線を一身に浴びながら、ブランクを感じさせないダイナミックな動きを見せた。弓を振るたび拍手が起こり、四股を踏むと歓声が沸いた。

 昨年末に母の松岡恵美子さんが大動脈解離で亡くなった。生前は本場所に幾度も駆け付けてくれた。だからこの日も「特別な思いはなかった」。淡々と土俵に上がったのは、母が見守ったこれまで通りの姿だった。

 「群馬で巡業があるとき、またやらせてもらいたい」。本場所が無理なら地元で。前橋商高柔道部から角界入りしたベテランの元気な姿を、多くのファンが楽しみにしているはずだ。

◎子ども力士に観客「頑張れ!」

 県内の小学生らが力士相手に稽古する「ちびっこわんぱく相撲」には逸ノ城、阿炎、竜電の3力士が登場した。子どもたちが全力でぶつかったり、逆に軽々と持ち上げられたりする様子に観客も力が入り、「頑張れ」と声援を送った。

 桐生相撲道場の五十嵐海成君(桐生天沼小4年)は逸ノ城の胸を借り、「重たくて筋肉も強かった。逸ノ城みたいなお相撲さんになりたい」と目を輝かせた。相撲好きという大森圭祥君(高崎佐野小2年)は「楽しかった。お相撲さんは大きくて力が強かった」と笑顔だった。

◎榛湊が激しい突っ張り合い

 立ち合いから激しい突っ張り合いで会場を沸かせた。北勝川と白熱の取り組みを演じた榛湊。「地元の人に成長した姿を見せたかった。下がらずに前へ前へという意識で臨んだ」。力負けせず、一気に寄り切った。

 春場所は直前に脚を故障し、思うように気持ちが入らなかった。だがこの日は「声援が力になっていい相撲が取れた」とにっこり。巡業とはいえ、稽古も楽し めて手応えを感じたという。「本場所全勝を目標にやっていきたい」と決意を口にした。(中里圭秀)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事