古生物 現代の街に出現 県立自然史博物館監修の図鑑
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図鑑の一部(技術評論社提供)

 本物っぽい? あり得ない? 古生代のさまざまな生き物を現代の風景に配置した「リアルサイズ古生物図鑑 古生代編」が21日の発売を前に、話題を呼んでいる。インターネット上で面白がられ、発行元の技術評論社(東京)は早くも増刷を決定。監修した群馬県立自然史博物館(富岡市)も反響の大きさに驚いている。

◎大きさ分かりやすく

 同社は、生き物の全長を数字で示す一般的な手法では、大きさを視覚的に捉えにくいと分析。古生物を鮮魚売り場に置いたり、横断歩道を渡らせたり、犬の隣に寝かせたりして、直感的に分かるようにした。著者は科学雑誌「Newton」元記者の土屋健さん。

 初回の発行部数は4500部だったが、評判となって増刷が決まり、9日時点で約3万部に。同社の担当者は「びっくり。古生物に興味がある人がここまで多いとは」と驚く。

 同社の担当者は、監修を依頼した同館について「幅広い時代の古生物の専門家がいる点では日本随一。どの時代も的確に監修してくれる」と信頼を寄せる。来年7月に刊行予定の続編「中生代編」の制作も始まっているという。

 「最初は『こんなのあり?』って感じたけれど、大きさを知ってもらうことは大切だと思った」。監修の中心となった同館学芸員の高桑祐司さん(49)=古生物学=はこう振り返る。

 作業時に最も注意したのは、「ファクトチェック」。裏付けが取れているか、事実に相違ないかなどを一つずつ確かめた。「全ての化石を知っているわけではないので改めて勉強になった」という。

 同様の本は恐竜関係ではあったが、古生物を取り上げたものは珍しいと受け止める。「恐竜以外にもこんな『変なやつら』がいたことを知ってもらう機会になれば」と話している。

 B5判208ページで、定価3200円(税別)。

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